2017年1月5日

時には背中を押してやらないと

娘の話題が続いていますが、昨日はまた一歩も二歩も前に進むことができました。

メルボルン大学に通うためには、電車と路面電車に乗れるようになる必要があるのですが、バスも絶対に乗れなくてはなりません。

だってですね、メルボルンの電車はしょっちゅう故障するし、線路が水に浸かったり木が倒れたりして通れなくなるし、暑すぎて動かないとかで、運行中止になることが多いんです。

そう言えばいつだったか、大勢の運転手が同じ日に休んだものだから運転手不足になったというのもあったな。あれはひどかった!

現在も、私達が利用する路線は、ボックスヒル(Box Hill)駅とリングウッド(Ringwood)駅の間は電車が走っていないんですよ。駅の工事をしているんですって。通常通りの運行に戻るのは、2月6日からだそうです。それも工事が予定通りに終わればの話。

こういう時に、メルボルンでは臨時バスが電車の乗客を運びますから、バスにも乗れるようになっておく必要があるのです。

私達家族がメルボルン市内に行く時に利用する駅は、ミッチャム(Mithcam)駅です。ところが、娘は長いことミッチャム駅周辺に行くことができませんでした。

そんな娘を励まし、説得し、何とか連れて行ったのが一昨日のこと。

ミッチャムの街が近づいた頃には、「やっぱり無理!引き返そう!家に帰ろう!」とパニック発作寸前の娘を落ち着かせ、「分かった分かった、どこかでUターンするからね」と車を走らせるうちに、交差点の近くのColesの店の横にあるトイレに行きたいと言うから車線を変更し、信号で止まったらそこがミッチャム駅のすぐ前だったので、「だったら駅に行ってみる」と言うから再びUターンして駅の前に行くと、今度は「駅の中まで行ってみる」と言い出して、...

結局、ミッチャム駅の中に入ってみることができたんです。

そして昨日は、再びミッチャム駅まで娘を連れて行きまして、プラットフォームまで下りることができました。

電車が走っていないので、閑散とした駅でしたが、そのせいか思っていたよりも大変ではなかったそうです。パニック発作も起きませんでした。

こうして、今まで避けていた場所に少しずつ行けるようになってきています。

「行ってみようか?」と提案すると、まずは険しい表情になり、不安で苦しそうな様子を見せますが、時には少し背中を押してやることが必要だと感じています。ちょっと無理をさせているかもしれないと思いつつ、行けそうか止めたほうがいいか、そのへんの微妙な感じがお母さんには分かるんですよね。

こうして本当に少しずつではありますが、行ける場所が増え、考えただけでも気持ちが悪くなっていた場所に行けたという「成功体験」を積み重ねることで、病気の改善を図るのが「認知行動療法」です。

さあて、問題はバスと電車ですからね。

そろそろ、バスに乗ってみるというチャレンジをしなくてはなりません。

ところがね、昨晩、晩ご飯の後、7時頃だったか(まだお日様が出ていました)バスに乗ってみることにしたんです。娘と二人でバス停まで歩いていきました。

パニック発作が起きそうになったら、すぐにバスを降りて、娘を家に連れて帰れるように、うちの夫が車で後からついてきました。これは娘のリクエストでした

そして、ちゃんと、無事にバスに乗れたんです。

ハイスクールにバスで通っていた頃には、毎日乗っていたルートでした。少しの距離でしたけど、それでもバスに乗れたということは、大進歩だったんです。

よかったわあ...。

明日は、後ろからついてくるお父さん無しで(日中は仕事でいませんからね)同じルートを行ってみるかな。

こうやって、少しずつ慣らしていけば、いつかは、一人でメルボルン大学まで通えるようになると、希望を感じています!

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