「あの女性」というのは、近所のショッピング・スクエアの隣りにある自然保護公園にテントを張って暮らしていたアフリカ系の女性のことです。
このブログを読み返してみると、最初にこの女性のことを書いたのは昨年の9月です。「ホームレスのアフリカ人」という記事が最初です。私達の家の前の道路と歩道の間にある芝生帯にテントを張っていたんです。
自然保護公園のどこかにテントを張っていることの方が多かったですが、自然保護公園というのは公園と言っても木と草があるだけで、その中に散歩道が作ってあるわけなんですけど、自治体が所有し管理している土地ですから、そこに無断で住むのは違法です。
道路脇にテントを張って住むのはもちろん違法ですから、この女性は頻繁に場所を変えていました。
この辺りは閑静な住宅地でホームレスの人を見かけることはまったく無かったので、女性のことを心配した人は多かったのですよ。道路脇にテントを張っていれば目立ちますし、この女性は家々をノックして歩いて食べ物を恵んでもらっていたそうですから。
昨年の10月、私が日本に行っていた間に、うちの夫は地域の「町内会」のような組織の人と知り合いになって、この女性のことが話題になったそうなんですけど、この女性のことを心配して自治体に電話をした人が多かったので、自治体も警察もこの女性のことを把握していましたが、法律を犯していない以上、強制的にどこかに移動させることは出来なかったそうです。
無断でテントを張っていることだけが違法行為でしたが、頻繁に場所を変えて素早く移動していたので、何も出来なかったそうなんです。
メルボルンには、経済的に困っている人達を助ける公的な組織もありますし、宗教団体が行っているサービスもいろいろあって、この女性に支援を申し出た人は何人もいたそうです。家庭内で暴力等の問題が起きていたのなら、その支援もします。
ところが、この女性はあらゆる支援の申し出を断り、テント暮らしを続けていたのです。見かけなくなったのは、今年の3月頃でした。
やっと、支援を受け入れたのかトラブルが解決したのか、いずれにしても良かったなあと夫とも話していたんですけど、先日うちの夫がその女性を見かけたのです。自然保護公園にテントを張っていたそうですが、テントはボロボロになっていたと言いました。
そして昨日の朝、仕事が休みだった夫を駅まで送って行った時に、道路脇にテントを張っているのを見ました。
この一画は土地が整地されてから2年近くになるのに一向に工事が始まらなくて、どんどん荒れて来ている場所なんですけど、よく見ると芝生帯ではなくてコンクリートの歩道にテントを張っています。前の晩は大雨が降ったので、テントに水が入ったのではないですかねえ。
この写真を撮ったのは朝の7時半頃でしたが、通勤や登校で人通りが増える時間になる前に、この女性はテントをたたんで移動するはずでした。でも、昨日はお昼前に私が車で通りかかった時にもそこに居ましたし、夕方うちの息子が仕事から帰って来る時にもいたそうです。
どんな事情があるのか分かりませんけど、朝の気温が0度くらいまで下がることもある真冬にテント暮らしは厳しいでしょう。テントの傷み具合からすると、もしかしたら別の場所でずっとテント暮らしをしていたのかもしれません。
支援しようとした人達も自治体も警察もこの女性のことを知っていますから、この状態が長く続くとは思いませんけど、とても気になります。
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