ハイチ移民が犬や猫を食べているなどという話も信じていましたし、陰謀論を本気で信じ込んでいて、ドナルド・トランプだけが米国に残された唯一の希望だと言う友人と、大声を張り上げての大激論になってしまいましてね。
あの時は、追い出すようにして友人には帰ってもらったんですが、私達はかなりショックを受けたんです。
感情的になっていた友人はうちの夫に失礼なことも言いましたから、うちの夫は怒っていましたし。私は腹が立ったと言うよりも、友人が馬鹿げた嘘を信じていることにびっくりしたんですけど。
あれからずっと連絡を取っていませんでしたが、その友人から電話があって晩ご飯に招待してくれたんです。
おそらく借りていた道具を返しに来たかったけど、気まずくて来れなかったんじゃあないかと思います。それで奥さんが提案して晩ご飯に呼んでくれたんだろうと思うんですが、私達は喜んで行って来ました。
毎日のほとんどをFOXニュースや保守&右翼のメディアの動画を見て過ごしているらしい友人の言動には、奥さんは随分前からうんざりしていて、家庭内のトラブルの原因になっていたんだそうです。
ところが、エスカレートした友人とゴルフ仲間達との間でもトラブルになったり、ついには私達との間でもあんな大喧嘩みたいなことになってしまったので、奥さんの堪忍袋の緒が切れたのですよ。
「友人達が自分の意見に賛成しなくても、それは彼等が間違っているということではないんだぞ」「このままでは大事な友達を失ってしまうぞ」と、厳しく言ったそうです。
そして、どうしてもそういう動画を見たいのなら見ればいいけど、家の中では一切そういう動画の話もトランプの話もしてはいけないという禁止令を出したんだそうですよ。
友人宅には夕方6時頃から9時半頃までいたんですが、その間一度もトランプの話はしませんでした。米国の政治の話になりかけた時にはすぐに話題を変えました。
なんだかね、終始奥さんが友人の発言を「見張っている」みたいな状況で、友人は奥さんからあれこれ言われてだんだん不機嫌になり、一時は険悪な感じになりました。
私は、いつヤバい状況になるかとハラハラしましたよ。
大統領選挙が終わったら、おそらくカマラ・ハリスが勝つと思いますけど、友人は熱が冷めて普通に戻るのではなく、心配のし過ぎと失望感でうつ状態になるんじゃあないかと、奥さんは言っています。
そうならないといいですけど、そうなる予感はします。それくらいトランプに取り憑かれていますから。
美味しい食事と普通のおしゃべりを楽しみましたが、変な緊張感がある夜でした。
ただね、友人は度々言いたい言葉が出て来なくて苦労していたんです。話題にしたいと思ったらしい映画のことを全く思い出せなかった時には、とても悲しそうな顔をしていました。
きっと日々の暮らしの中で「思い出せない」ということが増えて来ているんだろうと思います。私達の1000キロ運転旅行のことは、友人には話していたのに忘れていましたし。
話したいことや言葉がなかなか出て来なくて友人が困っている時に、うちの夫は絶妙なタイミングで上手に話題を変えたり面白いことを言いました。夫のいいところの一つだなと思いましたよ。
友人が1000キロ運転旅行の話を忘れていても、「この前話したじゃないの!忘れたの?」などとは言わずに、同じ話をまたしたんです。
この友人夫婦とはこれからもずっと良い友達でいたいのですけど、どうなるでしょうかね。
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