2018年11月10日

メルボルンのテロ事件

昨日、メルボルンの目抜き通りの一つであるバーク通りでテロ事件がありました。ご心配くださった方からメッセージをいただきました。ありがとうございます。

これまでにもバーク通りやその近くで無差別攻撃事件が起きていますが、前回と前々回の事件は、精神的な病気を抱えた人が起こしたものでした。

昨日の事件は、警察もテロ事件と判断したそうです。

この男はアフリカのソマリアからの移民で、この男の親族が昨年テロ関連で逮捕されていおり、この男も監視対象者だったそうです。監視対象者でも24時間ずっと張り付いて監視するわけではありませんからね、こういう悪いことをするのを事前に止めることはできなかったわけですが。

オーストラリアでは、1996年のポートアーサー事件後の銃規制によって、銃を簡単に手に入れられなくなっていますから、テロ事件と言ってもアメリカで頻発する無差別銃撃というようなことにはならないのが救いです。

昨日の事件も、男は車とナイフで攻撃しました。

バーク通りに車で乗り付け、その車に火を付けた後、ナイフで周囲の人々を襲い始めたそうですが、目撃者が撮影した多くの映像から攻撃の様子がよく分かります。アメリカなら即刻警官が犯人を射殺したでしょうが、ヴィクトリア州警察の警官2人は男を取り押さえようとしていたことが映像から判断すると明白です。

デフェンス用の黒い棒一本でナイフから身を守りながら、とにかく取り押さえようとしていました。周囲の人達からは「Just shoot him! (撃てよ!)」と声が上がっていました。

警官らに交じって、ショッピングカートで男に立ち向かう通行人もいましたね。勇気のある人がいます。もしかしたら、勇気だけではなくて、こうした事件にどう対処するべきかという知識や経験のある人だったのかもしれません。

ショッピングカートの人以外にも、カフェの椅子を手に男を取り押さえようと助けに入った通行人もいました。

男は抵抗し続けたため警官に胸を撃たれ、病院に搬送されましたが死亡しました。

これでまた、アフリカ系移民やイスラム教徒への偏見が助長されるとしたら、残念なことですよ。ソマリア移民はかなり悪い印象を持たれていて怖がられていますからね。


ところで、この男にナイフで襲われた人達のうちのお一人が亡くなりました。

その方は、メルボルン市内でカフェを経営しておられた70歳代の男性です。車が燃え上がったのを見て、助けに駆けつけたところを刺されたのだそうです。

お気の毒です。


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