2018年11月12日

手の震えが起こした事件

これは「スポットライト(Spotlight)」という名前のお店のケーキ作り用品売場の棚です。一番下の棚の下に隙間があるように見えるかもしれませんが、あの黒いのは隙間じゃなくて、棚の下に置かれた台枠のようなものです。


その黒い台枠のようなものと床との間の隙間は1〜2センチほどです。

私はね、その時、肉団子をオーブンで焼くのに役立つ良いものはないかと探しておりました。たこ焼き器のような焼き型をイメージしていただくと分かりやすいと思いますが。丸いケーキを焼く焼き型は売っているんですが、もっと小さい丸いケーキを焼く焼き型が欲しかったのです。

小さいマフィンの焼き型は底が平らになっている普通の焼き型でしたが、もっと良く見ようと腰をかがめた時ですよ、

カタン!

肩に掛けていたバッグの携帯電話用の内ポケットから、私のiPhone4が落っこちたのです。

iPhoneは、棚の下の台枠の近くに落ちました。

危ない危ない!

私はiPhoneをケースとかに入れていませんからね、硬い床に落とすと割れることがあるじゃないですか。

落としたiPhoneを拾おうとしたら、私の震える手の指先がiPhoneをはじいてしまいました。iPhoneは、黒い台枠と床の隙間にシュッと入ってしまいました。

ただし、完全に入ってしまったわけではありません。

半分はまだ外に出ていましたからね、今度は慎重につかんで引っ張り出すはずが、またも震える指先がはじいてしまったのです。

あああっ!

今度はもう完全に棚の下へ姿を消してしまいました。

そんなバカなあ!

わずかな隙間に指を突っ込んでみたら指先がiPhone4に触れましたが、触れた指先に押されてもっと奥に入ってしまいました。

もう指先も届きません。

パニ〜ック!

店員を探しましたが近くには誰もいない。他の買い物客もいない。

愚かな私は棚を動かそうとしたけど、棚が動くわけがないのよ。

何か細長いものだ!
細長い物はないか!
その隙間に入る細長い物か薄くて長い物だ!
何かないか!
そうだ、手芸用品売り場に行けば、定規とか編み針とかいろいろあるぞ!
落とした場所を忘れないように写真に撮っておこう!
ああそうか、iPhoneがないから写真は撮れないんだ!

その時ですよ、店員さんが一人、近くの通路を通ったのです。

すみませ~ん!

慌てふためく私が事情を説明しますと「Oh dear!」と声を上げ、なんと棚を動かしにかかった店員さん。「動くわけがないわよねえ」「ええ、動きませんよ(私やってみたんだから!)」

店員さんは、近くのパーティーグッズコーナーのカウンター後ろから風船を結びつける細長いプラスチックの棒を持って来て、床に這いつくばるようにして私のiPhoneの位置を確認すると、その棒で取り出してくださいました。

「もう落とさないでね〜」
「はい気を付けます。ありがとうございました」

こうして、

私の骨董品的iPhone4は、無事私の手に戻ったわけです。

手が震えると、ラーメンの汁やサラダのドレシングが顔に飛び散ったり、編み物や縫い物をしていてもいろいろ興味深いことが起きますが、今回の事件はインコンシーバブル(inconceivable)だったです。


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