2018年11月20日

人口の問題いろいろ

過去12年間、一度も日本に行っていない私には、最近の日本社会がどのように変わってきているのかを実感できませんが、人口の少子化・高齢化に関するニュースはオーストラリアでも報道されることがあります。

世界のどの国も経験したことのない速度で人口の少子高齢化が進行しているということですが、最近では労働力不足の問題がクローズアップされていますね。

実際に働いている「就業者数」は減ってはいないそうですけど、いずれは減少する見通しだそうですから、人手不足の経済への影響が懸念されるわけですが。

「就業者数」がすでに大きな減少を見せているのが、建設業と製造業だと聞きます。身体的にきつい仕事や賃金の低い職業が労働者に敬遠されるのは理解できます。

遅かれ早かれ、日本は外国からの移民を積極的に受け入れる社会になる必要があると思いますね。

オーストラリアは移民社会です。もともと、移民によって作られ、移民によって成長してきた国です。先住民への迫害や「白豪主義」と呼ばれる人種差別主義の時代もありましたけど、現在のオーストラリアはありとあらゆる民族で構成される多民族国家です。

英語という共通語はあっても、英語以外の言語を話す人々が多いのは、日本に住んでいるる皆さんが想像する以上ですよ。この私もその一人なわけですけど、スーパーの中でも、道を歩いていても、すれ違った人達が自分には理解できない言葉を喋っているなんて日常茶飯事です。

近年、特にメルボルンとシドニーでは、移民増加のため人口が激増中です。住宅価格高騰の原因の一つにもなっていますし、交通渋滞の原因にもなっています。住宅が比較的安く多くの移民が住む地域の小中学校では、生徒数が激増して受け入れが困難になっていると聞きます。

ヴィクトリア州政府は10以上の新しい学校を建設する計画だそうですが、教員になるための大学教育を受けるためのATAR(オーストラリアの大学入学ランク)という得点を引き上げたばかりです。学校の教師の学力アップを狙ってのことですが、これによりますます教員になる人が減ると言われています。

新しい学校を作っても教員の採用はどうするんだと批判されています。

また、人口の激増は医療制度にも影響が出ています。オーストラリアの公営医療制度「メディケア(Medicare)」は、一般税収を原資としています。民間の医療機関も存在しますが、高額なため低所得者層は公営医療に頼らざるをえません。

ちなみに、歯科、眼科、救急搬送は「メディケア」でカバーされませんので、低所得者と認められて扶助受給のためのカードを保持している場合を除き、全額が自己負担となります。だから私もね、歯根の治療で4000ドルも払い、2本分必要な歯冠は1本安くて1500ドルというからいまだにプラスチックの仮歯で我慢しているのです。(泣)

ただでさえ待ち時間が長い公営病院。「待ち時間」と言うと誤解を招きますね、「待たされる日数」と言ったほうが良いでしょうか。私が肩にできたテニスボール大の脂肪腫を取り除く手術をしてもらった時など、半年以上待たされましたからね。

命にかかわらないことだから良かったものの、子宮頸管部のポリープを検査してもらうにも数ヶ月待たされて、「ガンだったら手遅れになるぞ!」とイライラしたものです。

それはともなく…

物価高騰のため民間の医療保険は高額すぎて公営医療に頼らざるを得ない人が増えているので、公営病院は以前にも増して待たされることは確実です。

私が住んでいる地域では中国人移民の人口が激増していまして、どこへ行っても中国人だらけです。メルボルンの西部や南東部ではアフリカ・アラブ系移民が激増しているそうです。

そのうち、アフリカ移民の若者が最近大きな問題になっています。窃盗強盗などの犯罪や暴力事件が頻発しているので、アフリカ人というだけで怖がられています。

昨日、スコット・モリソン首相が、人口が急激に増えすぎていて社会のインフラや制度が対応できていないので、移民受け入れ数を減らす可能性を発表しましたが、私は大賛成ですよ。あまりにも急激に増えすぎていますからね。

それと、移民してきた人達のほとんどがメルボルンとシドニー周辺に住んでいるというのも問題です。他にも街はいろいろあるのに。

人口の急激な変化は、増加・減少どちらにしても社会問題になります。


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