2017年2月1日

日本語教師のブレイクダウン

「ブレイクダウン(breakdown)」というのはですね、壊れて機能停止しちゃうってことですが、脳みそが壊れちゃって「神経が衰弱してしまった」という意味でもよく使われる言葉です。

日本語の先生が心の衰弱で教える仕事を続けられなくなったと...。

一体誰のことかというと、私のことです。

かれこれ20年近くも前のことですけどね、衰弱してしまった原因はいろいろあるのです。息子が生まれた後で、産後のホルモンのバランスも影響したかもしれませんが、当時の色々な出来事を思い出しては、いまだに苦しむことがあるんですよ。

私が外国語(LOTE: Language Other Than English)専科の教員として日本語を教えていたのは2つの公立小学校で、全生徒を教えていたので生徒の数は600人以上いました。

全員の名前を覚えられませんでした。

通知表を書く時期は、地獄のようでした。

しかし、オーストラリアの子供たちに日本語や日本の文化を教えようと意欲にあふれていましたし、教師としての自信もあったし、600人以上の生徒に教えることはストレスにはなりませんでした。

フルタイムで教えていて、授業の準備で週末も無いに等しい生活でしたが、教師としてオーストラリアで生きていくんだという希望に満ち溢れていたし。

しかしね、学級崩壊状態に近いクラスがいくつかあって、それらのクラスにいる悪ガキ生徒の授業妨害や暴言の数々に、少しずつ心が弱っていったのです。

また、あからさまに「日本語なんて学んで何になる」「日本人は第2次大戦でひどいことをしたじゃないか」「日本人はクジラを殺して食べている」「日本人は残酷だ」などと面と向かって度々罵られますとですね、相手は子供だというのに怖くなってくるんです。

親が家でそういうことを言っているわけですよ。

そうした親は、学校に怒鳴り込んでくることもありました。例えば、授業で「節分」のお話をしたり、鬼と豆まきを取り入れたワークシートを作って、数とか体の部分の名前なんかを教えたりしましたが、「あの日本人は悪魔について教えている」とか言って非難しに来るんです。

教育に無関心で強い人種偏見を持った人も多かったんです。

生徒の中には、度々警察のお世話になっている前科者もいたりしました。授業にならないどころか、私はその子達が怖かったですから。「ジャップ」なんて言葉で私を呼ぶ子もいたりして。

多くの協力的な同僚の先生達や保護者にサポートしてもらいましたが、批判的な人達もいましたからね。日本語なんかに使う時間があるなら、英語や算数にもっと力を入れるべきであるとして、全く協力してくれない先生もいたし。

心というのは、いったん弱り始めると、どんどん悪くなっていきやすいんですよ。

そのうち、私は翌日の授業のことを考えただけで気持ちが悪くなり、涙が出て、夜眠れなくなりました。

結局、教師の仕事は辞めたわけですが、学校が(というか子供が)怖くて、再び教える仕事に戻ることはできませんでした。いまだに、学校で教えることを考えただけで不安な気持ちが沸き起こります。

そして、あれが「うつ」の始まりでもあったわけです。

皆さん、身体と同様に心も大事にしてください。早めの手当てが重要です。すっかり弱ってしまってからでは、回復に時間がかかるし、ダメージが強すぎると元には戻れません。


最近、再び弱りかけていたんです。少し回復しましたけど。

ところが、邪悪な米トランプ政権のせいで回復してきた心が揺らぐんだわ、これが!

こんなのが少なくともあと4年間も続いたら、世の中の心の不具合で苦労している人達にはつらいわよ!

トランプを選んだアメリカ国民よ、これでいいのか?

お帰りの前に、励ましの1クリック を!



0 件のコメント:

コメントを投稿