朝から緊張感が張り詰める我が家でした。
夫が仕事が休みの昨日、ついに娘が電車に乗る練習を始める予定だったのです。
バスの練習第1回目の時は、いつパニック発作が起きそうになってバスを降りても助けられるように、夫が車でバスの後をついて来るという手はずにしたんですが、今回も同じようにしてほしいという娘のリクエスト。
といっても、車で電車の後ろをついて来ることはできませんので、線路と平行について来て、助けが必要になったら電話で伝え、電車を降りた駅でピックアップしてもらうという手はずでした。
もうね、娘の顔は緊張で歪んでいるんですよ。そういうのを見てしまうと、それだけでお母さんの心臓はバクバクするはずでしたが、薬のせいかへっちゃらでした。不思議よねえ。
それはともかく...
娘がメルボルンに行く際に利用することになるのは、ミッチャムという駅ですから、まず、その駅まで夫運転の車で送ってもらいました。電車が空いている10時過ぎという時間帯を選んで行きました。
お母さんは娘の緊張をほぐそうとお喋りに努めまして、駅に到着した後も喋る喋る!(これは、二日前だと無理だったわよ!)
そして、ついに電車がやって来て乗り込みました。目標はミッチャム駅から4つ目のボックスヒル駅。
娘は、すぐに本を取り出して読書に没頭し、窓の外さえ見ようとしません。話しかけると嫌がるので、お母さんも黙ったまま。そして、あっという間にボックスヒル駅に到着。
「どうする?ここで下りる?」
「もう少し行ってみる」
ところが、ボックスヒル駅を過ぎて気づいたんですが、何ということか電車は急行だったのです。各駅停車に乗る予定だったのに。
娘は大丈夫か!
ああ、分からない人には分かるまい。どの駅でもすぐに降りられるという安心感が必要だったのですよ。急行だといくつもの駅を止まらないで通過しちゃうでしょ。それが不安発作を呼ぶのです。いざという時に降りられないから。
しかし、あれよあれよという間にキャンバーウェル駅に到着。
「どうする?このままメルボルンまで行く?」
「うん行ってみる」
その後も、娘は本から目を離しません。窓の景色や他の乗客に視線を動かすこともありません。
冷房の効きすぎで寒くなったお母さんが、娘に擦り寄って身体をくっつけたのも良かったかも。私達二人は抱き合うようにくっついて(だって本当に寒かったのよ)、無事、メルボルン・セントラル駅に到着したのでした。
来れたじゃん、1回目で!
ああ、よかった。
夫に電話をすると、すでにメルボルン大学の近くまでやって来ていました。
娘と私は、その後トラムでメルボルン大学まで行く練習をし、どうやらトラムは不安を感じないようなので安心し、再びメルボルン・セントラルに戻って、せっかくだからウインドウ・ショッピングを楽しみ、ランチも食べました。
帰りの電車は行きよりも随分楽だったようです。
ミッチャム駅からはバスがないので、リングウッド駅まで乗り、そこからバスで家に帰りました。オレンジ色のターバンも目に眩しいインド人運転手の荒い運転で、あっという間に車酔いのお母さんでしたが、黙って耐えました。
娘は、不安対策にバスの中でもずっと本を読んでおりましたが、途中からは本をバッグにしまい、窓の景色を眺めていたところを見ると、バスにもかなり慣れてきたようです。
こうして、娘はお母さんと一緒に公共交通機関を使ってメルボルン大学まで行って帰ることができたのでした。
良かったよお!
もっと楽に電車に乗れるようになったら、朝のラッシュアワーに乗る練習をします。それが出来るようになったら、いよいよ一人で乗る練習です。大学が始まる今月末までに、それができるようになるかどうかは分かりませんけど、もう後は時間の問題だと思います。
大丈夫、そのうち一人でどこへでも行けるようになります。
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