2015年11月6日

野菜作り大変記(1)

今住んでいる家の裏庭の向こうの方に、箱型の野菜畑が2つあります。私が作ったのではなく、元々あったものです。うさぎ対策として箱型にしたらしいです。

縦横2✕5メートル、高さ90センチのこの箱型野菜畑(2つ)は、家の持ち主がこの家を少しでも高値で売ることを狙って作った畑であって、野菜作りがしたくて作った畑ではないと、私は確信いたしております。



引っ越してきた当初は草ぼうぼう。でも草取りは得意なので何とかなりました。何しろ「うつ」からの回復過程において草取りを瞑想タイムとしていた私は、それ以来草取りは好きなんです。

畑に上がって私の背丈並みに育った大草を抜き、土を耕していて気づいたんですが、土がね砂質でサラサラしすぎなんです。高さ90センチの箱型の畑の土が水はけ良すぎるとどうなるかといいますと、土がすぐに乾いてしまうのです。

そこで、堆肥とオーガニック土を購入し土壌改良を試みました。腰が痛くなるのを心配する家族を横目に、畑を耕していると、

「ゲェッ!なにこの上げ底は!」

畑の土がね、浅いところだと深さはたったの20センチ。土の下には白い発泡スチロールの四角い固まりが敷き詰められていたのです!これでは、いくら水やりをしても水は下に滲み落ちて土がすぐに乾いてしまいます。

で、どうしたかですって?

実はね、そのまま苗を植えたんです、その時は…。

だってえ、その発泡スチロールの固まりを掘り出すのは、大変な大仕事ですよ。しっかり水やりをすれば、なんとかなるかと思ったんです。オーガニック土と堆肥と肥料を混ぜて、やっと苗を植えられる状態にした頃には、もう体力が限界に達しておりましたし…。

最初の夏には、いろいろな野菜を植えました。トマト、プチトマト、きゅうり、インゲン、ズッキーニ、なす、ピーマン、エンドウ(スノウピーズ)、各種レタス、ミズナ、ロケット、コリアンダー、ルバーブ、ほうれん草、等々。

さて、その野菜作りはどうなったかですが、私、もう毎日の水やりに疲れ果てました。

やっぱりね、土がすぐに乾いてしまうのです。(予想通り!)やっと大きくなりかけたズッキーニやルバーブ、あのような形状の野菜(ルバーブは野菜?)は、相当量の水分を必要としますよ。水やりが足りないと、または水やりを忘れると、あっという間にベロリとしおれて地面に倒れてしまうのです。

また葉っぱ系の野菜はですね、メルボルンの猛暑に弱いんです。気温40度超えの日には、いくらしっかり水をやっておいても、熱風で枯れてしまう。

あの夏は40度超えの日が結構あって、そういう日には、お日様が当たらないように畑にシェードクロスを覆い被せるなどの対策は講じたんです。(このへん、お読みになる皆さんは、サラリと読んでしまうところですが、箱型の野菜畑は縦横2✕5メートルなんです。これをシェードクロスで覆い被すんですよ。大変なんです。畑には野菜が育っているわけですからね、上にただガバッとシェードクロスを被せると野菜が傷んでしまうでしょ?だから、畑の周囲に鉄の支柱を立てまして、これに被せるんです。)

しかし、40度超えの猛暑日は北から強風が吹き荒れますので、シェードが吹き飛ばされてしまう!吹き荒れるのは熱風ですよ!ヘアドライヤーの風という感じの熱風!吹き飛ばされたシェードを被せ直しに家の外に出るのは、結構勇気がいるというか、よほど野菜に対する情熱(パッション)が必要というか。

くそ暑い日にこういう作業をするのは、私の最も嫌悪することの一つでしてね。

夏場の野菜の世話には、本当にうんざりいたしました。やはりメルボルンの夏は、野菜作りに向いていないんじゃないでしょうか。暑さが尋常では無いんだし。雨は殆ど降らないし。(敷地内の地面の草が、すっかり枯れて茶色になってしまうんですから。)夏場に野菜を育てるためには、猛暑対策は必須です。本末転倒に聞こえるでしょうが、お日様が当たらないようにすることができないと…。

努力に見合うほどの収穫もなかった最初の夏。

私は、学びました。

水はけの良すぎる畑は、たとえ土は素晴らしくても下に発泡スチロールの固まりが詰まった上げ底の箱型の場合は、努力を無駄にする。灼熱の夏の日には、日当たり良好な畑は命取りである。特に葉っぱ系の野菜は、日当たりが悪めな場所で育てたほうが良い。

…というか、正直な気持ちとしてはですね、夏場は野菜作りはやめといたほうが良いかなと。

(つづく)

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