毎日の食事が、鶏肉、牛肉、豚肉メニューの繰り返しである。時にはラム肉料理も食卓に上るが、最近は滅多にない。子供達も夫もラム肉が大好物なのだが、値段が非常に高いのだ。私がオーストラリアに住み始めた頃には、肉類はおおむね安かったのに。まあ野菜も果物も当時は本当に安かったのだが…。
インフレのオーストラリアである。最近はもう何もかもが値上がりしており、家計の苦しい我が家であるから、家族4人がちゃんと毎日食べていくために、安い食材を美味しく工夫して料理するのが私の使命である。こういうチャレンジは結構好きで、毎食栄養を考えた美味しい物をちゃんと家族に食べさせております。
でも、子供達や夫が時にはラム肉が食べたくなるように、私は美味しい魚が食べたくなる。ところが、魚も非常に値段が高いから、魚屋やスーパーの鮮魚コーナーはいつも素通りしているのだ。
しかし、やっぱりどうしても今晩は魚が食べたいと思い、スーパーの鮮魚コーナーへ行ってみた。いつも利用しているコールズ Coles というスーパーである。
鮮魚コーナーはずいぶん小さくて、売られている魚も少ない上に魚臭い。魚臭いのは魚が新鮮でない証拠という思い込みがある私は、やはり魚は魚屋で買うべきだと思い、魚屋へ行ってみた。
こちらは種類も豊富なのだが、どの魚も皮を剥がれて三枚におろされ、でっかい半身の白っぽい姿で並んでおり、お店の若い女の子やおじさんにどの魚がどんな料理が向いているかとか、今日のおすすめの魚は何かとか、そんな話はできないのだった。
結構値段が安めで味や肉質がアジに似たトラバリという魚の半身を一切れとイカを買った。袋から取り出すと、イカはいかにも冷凍品を解凍した感じで泡立っている。「何だこの泡は!」そして、トラバリは色がくすんで、プリッとしていない。臭いは不思議と無いのだが、鮮度が低いのは明らかであった。
こりゃ、油で揚げるしかないなと思い、トラバリは衣をつけて揚げてピリ辛のポン酢ベースのソースをかけ、イカはかき揚げにした。ところが、食べてみると魚臭い。
私は、悲しかった。とっても…。美味しい魚が食べたかったのに!
魚臭いトラバリとイカをそれでも我慢してほおばりながら思った。新鮮な刺身(特にイカの刺身)が食べたい!金目鯛の煮付けとか、ブリの照り焼きとか、塩サバの焼いたのとか、美味しい魚が食べたい!
そうしたら、みなさん、先日の「怪物くん」の記憶のように、またも突然頭の中に稲妻の閃光のごとくよみがえってきたのが、ある歌です。
さかな、さかな、さかなぁ〜 魚を食べるとぉ〜
あたま、あたま、あたまぁ〜 頭が良くなるぅ〜
以前、家族で日本に住んでいた頃、どこのスーパーに行ってもこの歌がかかっていて、どこのスーパーでも鮮魚のコーナーには本当に新鮮な魚がいっぱい売られていた。美味しそうな刺身やカツオのたたきやいろんな魚の切り身や、貝やタコやエビやイカや、もうすでに美味しく甘辛に煮たのや焼いたのや、「ああ、日本のスーパーは良いよなあ!」
さかな、さかな、さかなぁ〜 魚が食べたいぃ〜
ちなみに、メルボルンでも中心部に近い郊外ならば、新鮮で美味しい魚を売っている日系の魚屋がいくつかあって、美味しい魚は手に入ります。お刺身も。
ところが、私が住んでいるリングウッドからは結構な距離があるんです。
でも、10月に4日だけ働いた日本食材店の「すずらん」なら、片道30分くらいで行けるし、あそこなら少なくとも新鮮なマグロとブリとサケが手に入る。近いうちに行ってみるか。
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