2011年12月6日

手根管症候群

夫が左手の手術をした。

事情があってここ数ヶ月ほど庭木の伐採や剪定および大工の仕事をしているのだが、チェーンソーやハンマー等で手を酷使して手のしびれや痛みがひどくなり、仕事を続けることが困難になって来ていた。医者に診てもらったところ「手根管症候群」の疑いで専門医を紹介され、検査をしてもらったら、医者の見立て通り「手根管症候群」で手術が必要ということであった。

夫の手は、右手も左手も両方ともしびれて痛んでいるが、今右手を手術すると全く仕事ができなくなって、私達家族はさらに困窮することは目に見えているので、まずは左手を手術してもらった。

手根管症候群などという病気は聞いたことがないという方も多いだろうが、手のしびれの原因としては特に多いよくある病気だ。この病気の症状を自覚しているにもかかわらず、医者に診てもらいもせず、治療もせずにただ我慢している人は多い。

手の神経は束になって手首の手根管というトンネルを通るのだが、このトンネル内で神経が圧迫されることにより「しびれ」や「痛み」が生じ、さらには指の動きが悪くなったりする。英語では Carpal Tunnel Syndrome と呼ばれる。実は私は、息子を生んだ後、この病気になった。

手根管の部分でなぜ神経が圧迫されるようなことが起きるのか、原因は良くわからない場合が多いそうだ。この病気は女性に多く、妊娠出産と関連して症状が出ることが良くあるので女性ホルモンと関連する可能性もあると言われている。原因は良くわからなくても、手を酷使することが明らかに手根管症候群の症状を悪化させることは事実だ。

私の場合、最初は、字を書いたり絵を描いたり、縫い物や編み物をしたりする際に、すぐに手がしびれて長く鉛筆や針を持っていられなくなった。すぐに医者に診てもらえば良かったのに随分長いこと我慢していて、症状を悪化させてしまった。手のしびれや痛みはどんどんひどくなり、食事の時にナイフやフォークを持つことも、ペンを持って字を書くことも困難になった。そのうち、しびれた手で何かしようとすると手が麻痺してしまうために物をつまんだりボタンをかけたりすることすら困難になった。

特に酷使していた右手の痛みが耐えられないほどひどくなって、やっと医者に診てもらいに行ったのだ。このとき初めてこの病気のことを知った。神経の束が通るトンネルを切って圧迫をゆるめるという手術をしてもらい、右手は良くなった。

ところが、その後、左手にも同様の症状が出始め、同じようにしびれと痛みがひどくなって、結局左手も手術してもらった。こちらの方は、完全に良くなったとは言えない。手術からもう何年もたつのに切った跡が時々痛い。しかし、傷跡の痛みなど「手根管症候群」のしびれた痛みには比べられない。

夫は、左手が回復したら、右手もすぐに手術するということになっているらしい。右手の痛みの方がひどかったらしいから、今から右手の手術を大変楽しみにしているそうだ。

しびれが切れて足がピリピリビリビリと痛いという状態を想像してみてください。手が常にそういう状態で、それを我慢して何かしようとすると指が麻痺して思い通りに動かなくなるというような末期的な状態になると手術しかありません。手がしびれる、指先がしびれるという方は、早めの治療をお勧めします。


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