2011年12月15日

プレゼンテーション・ナイト

昨晩は、子供達が通うハイスクールの「プレゼンテーション・ナイト」というイベントがあった。この場合の「プレゼンテーション」とは発表とか授与とかいう意味で、年度末に学業で優秀な成績をおさめたとか、学校の活動において顕著な活躍をしたとか、そういった生徒を表彰するイベントである。

オーストラリアのハイスクールでは、非常に多種多様な科目が教えられているが、そうした科目の成績優秀者だけでなく、合唱クラブやスクール・オーケストラ等での音楽活動、スポーツ、リーダーシップ、討論、演劇など、様々な分野での生徒の活躍や努力を認めて表彰するというわけだ。

各学年のトップ生徒二人が受賞する「フィデリス賞」の受賞者だけは、この日まで秘密にされていて、この夜のイベントで発表ということなのだが、それ以外の賞の受賞者と家族にはイベントへの招待状が届く。

なんと今年は、ウチの子供達カイとサチの両方に招待状が来た。いくつかの科目で優秀な成績をおさめた「パーソナル・アチーブメント賞」というのを受賞するとのことであった。

しかし、娘のサチはどうしても出席したくないと言う。ステージに上がって賞状をもらうだけのことなのに、行きたくないと言いはった。娘の気持ちは理解しがたいものであったが、そんなに行きたくなければ行かなくても良いということにした。

息子のカイは出席を望んだので、夫と二人でカイが表彰されるのを見に行った。

「プレゼンテーション・ナイト」は、オーストラリア国歌の斉唱に続き、校長の長いスピーチで幕を開けた。各スカラーシップ受賞者の発表に続き、まず7年生の「パーソナル・アチーブメント賞」が発表された。ずらりと並んだ受賞者達。娘のサチはあの中に並んでいるはずだった。

次々と受賞者が発表されていく。学年が上がるにつれ受賞者の数は減るようだった。

いよいよ、カイの学年である9年生の「パーソナル・アチーブメント賞」の発表となった。5科目から6科目において優秀な成績をおさめた生徒の一人だった。家ではインターネットで日本のアニメを見ているかゲームをしている姿しか見たことが無い息子が、一体どの科目でどのような優秀な成績だったのか、不思議というか、こんなんで良いのかというか、何とも納得しがたい気持ちで私は見ていたが、ステージ上の息子は「???」という表情であった。他の受賞者達がにこやかに微笑む中でムッツリ顔のカイ。うれしそうにしないのがクールなのだ。

途中で生徒達の演奏やパフォーマンスなどもあり、スピーチもたくさんあって、3時間近いイベントがやっと終わった。会場の外で待っていると、カイが賞状を手にやっと出て来た。

「オレの賞状なくしたらしい」と言った。
「ええっ?」
「オレの賞状、無くしたんだと。こんなのを渡されて、なんじゃこりぁ?と思ったよ」と息子は言って、手にしていた賞状を見せてくれた。こう書かれていた。

受賞おめでとう。申し訳ないのですが、あなたの賞状は、現在一時的に行方不明になっています。でも、できるだけ早く送りますからね。どうか許してください…。 
Congratulations on your award. Unfortunately, your certificate has been temporarily misplaced. But we will send it to you as soon as possible. Please accept our apologies.......(原文)

夫と私が大笑いしたのは言うまでもない。


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