2025年3月14日

新車をまだ買っていない理由

先日、うちの夫の父親がメルボルン市内を運転中にまた事故を起こして、車は修理不可能なほど壊れ、当然相手の車も壊れたわけですけど、新しい車が必要になったという話を「トヨタ・ヒュンダイ・GWM」という記事に書きました。

土曜日にうちの夫が父親と一緒にディーラーに車を選びに行ったのですが、まだ買っていません。

中国のメーカー「長城汽車」すなわち「グレート・ウォール・モーター」(Great Wall Motor)の頭文字を取ってGWMと呼ばれるメーカーの車が、買いたいトヨタ車にそっくりで値段がトヨタ車の半分ということで買う気になっていたそうですが、うちの夫は買わない方が良いと判断したそうです。

レビューサイトなどで評価が良くなかったのです。そんなことは最初から予想がついたでしょうに。まあとにかく、父親がGWM車を買うことは無さそうなんですけど。

まだ買っていない最大の理由は、父親の子供達、つまりうちの夫と妹弟達が父親の認知能力と運転能力の低下を心配しているからです。

運転免許証を返納して車の運転をあきらめるというのは、うちの夫は経験済みだからよく理解していますが、自由を失うことを意味します。最近、交通の便が悪くて車が無くてはどこにも行けないような山の中の家に引っ越してきたばかりの父親としては、このタイミングで運転をあきらめるというのは考えられないことだろうと思います。

しかし、うちの夫達は、父親が再び事故を起こすだろうと思っているわけです。認知能力や運転能力の低下を知っていながら父親に運転を継続させて、もしも人身事故でも起こしたら家族全員の責任になりますよ。

父親はまだ77歳ですし、自分にそうした能力の低下があることを全く自覚していませんから、運転をあきらめるなんて考えもしていません。どう説得するかが問題なのです。

うちの夫は、少なくとも運転能力適性テストを受けさせたいと考えているようです。そのテストに合格すれば、継続して車の運転をすることに意義はないと言っています。しかし、どうやってテストを受けろと説得するかが問題なわけです。


運転免許を管理している VicRoads というヴィクトリア州の運輸交通局みたいなところがあるんですが、VicRoads に依頼して本人に診断テストを受けるようにと手紙を書いてもらうことが出来るそうです。

しかし、突然そんな手紙が VicRoads から送られて来たら、誰が自分の運転能力についての懸念を VicRoads に伝えたのかという話になりますよ。「お前が言ったのか」と聞かれたら、正直者の夫は「自分じゃあない」と嘘はつけないのでございまして。

父親の知らないところで難しい話が続いているのでございます。

自分の認知能力や運転能力が低下しているとは全く思っていない人に、どうやったらテストを受けさせられるでしょうかね。本人が自発的にテストを受けようと思ってくれるように、夫達の正直な考えを伝えて、本人が気づいていない問題や懸念もちゃんと教えて、誠実に話し合うしか無いと思いますよ。

ちなみに、父親は奥さんが普段使っているヒュンダイの小型車を使っているようです。この車でまた事故を起こせば、さすがに本人も考えるでしょうけどねえ。


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