2016年8月24日

パン屋さん

棚に並べられた美味しそうなパンから好みのものを自分で選んでトレーにのせ、レジで代金を支払うというやり方のパン屋さんは、うちの子供達が幼かった頃には私の知るエリアには一軒もありませんでした。

パン屋のパンはガラスの向こう側にしか無くて、人見知りする内気なうちの子供達は、そういうパン屋で自分でパンを選んで買うなんてことはできないのでした。

一時期日本に短期間住んでいた時のこと。近所にCO-OPの店があって、その中にパン屋さんがありました。そのパン屋さんでどのようにしてパンを買うのかを説明すると、うちの息子と娘がどれほど目を輝かせたか、貴方も想像できるでしょ?

食いしん坊のうちの娘など目移りして選べないのよ。あれも美味しそう、これも美味しそうでね。

日頃食品の買い物はそのCO-OPでしていましたから、買い物に行くと必ずそのパン屋さんにも寄って、息子も娘もそれぞれにトレーを持ち、トングを持って好きなパンを選び、自分でレジへ持っていくのです。娘はパン選びに夢中になるあまりトレーからパンを落としたこともある!(毎日食事時に何かをこぼす子でしたからね。)

オーストラリアに戻ってきてからは、そんな楽しみはなくなりました。パン屋さんに行ってガラスケースの向こうにいる人に「どれどれのパンをいくつください」などと言う勇気がないんだから。

そんなある日の事でした。

ノックス(Knox)のショッピングセンターに何かの用で行った時、日本のパン屋さんのように自分でトレーを持って好きなパンを選べるパン屋さんをみつけたのです。なんとカレーパンやクリームパン、あんパンやとんかつサンド、チョココロネなど、子供達が大好きだったパンが勢揃い!興奮して買いましたよ!

もう10年も前のことです。

そのパン屋さんは「包店 Breadtop」という名前だったのですが、このパン屋さん、ボックスヒル(Box Hill)に1号店ができた後、フランチャイズ店が次々にオープンして、最近はメルボルン周辺の大きなショッピングセンターには大抵あります。


そして、昨年から今年にかけて大きく新しくなった、リングウッド(Ringwood)のイーストランドというショッピングセンターにもお店がオープンしました。

今では目を輝かせて「お母さん、パンを買ってもいい?」などと言ったりしませんんけど、この店の前を素通りというのはなかなか難しいようです。私も、あんパンが食べたくなると寄っています。

ケーキやお饅頭や日本の食パンのようなふわふわしたパンもありますよ。

今日このパン屋の前を通った時、オーストラリア人老夫婦がいかにも楽しそうにパンを選んでいるのを見かけて(トレーを持つのはもちろんおじいさん)、うちの子供達が幼かった頃のことを思い出したのでした。

この店のすぐ近くにはアジア食品店があって、大抵のものは全てそこで揃いますし、本当に便利になりました。

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