2016年8月4日

母親63歳&父親78歳

高齢初産の新記録だそうです。

オーストラリアのタスマニアの女性が、海外で体外授精&胚移植(IVF-ET)を受けて妊娠し、この度無事赤ちゃんを帝王切開で出産したとのニュースです。この女性は63歳ですからね、また父親は78歳ですから、卵子および精子は他人提供のものです。

32週目で帝王切開で出産した子供は、もちろん新生児集中治療室での人生スタートです。(健康な赤ちゃんであることを祈ります。)

どこの国のどのIVFクリニックで治療を受けたのでしょうか。おそらくインドとのことですけど。

私はね、治療を施したクリニックもこの親も非常に無責任だと思うんですよ。親の「子供を産みたい」という願望が最も優先されていて、生まれた子供の健康や幸福、子供が成人するまで養育する親の義務については二の次になっているではありませんか。

不妊治療について批判するつもりはありません。子供を産みたいと望むのに授からない人達の苦しみや悲しみは想像できますし、そうした人達にとって不妊治療というのは大きな意味を持ちます。

しかし、そうした人達の「子供を産みたい」という願いを食い物にして儲ける不妊治療クリニックも多々あるんですよ。人工授精にしろ体外受精にしろ、不妊治療は高額な費用がかかります。不成功に終わった時の精神的苦痛は、回を重ねるごとに大きくなるであろうことは想像に難くありません。

そうして不成功を繰り返して精神的に追い込まれ、経済的にも苦しい状況にある人達に、可能性の低いさらなる治療を奨励して利益を上げるクリニックの倫理問題を取り上げたドキュメンタリーを見たことがあるんです。

そのクリニックの医者は、私の目には「医療倫理に欠けた、患者への思いやりや誠実さに欠けた、利益優先の人間」に見えました。

この度、高齢初産の新記録となったこの女性も、これまで何年もIVF治療を続けてきたのだそうです。オーストラリアのまともなクリニックであれば、60歳を超えた女性へのIVF治療は行わないと思いますから、彼女は海外で治療を受けたのでしょうけど。

どうしても産みたかったのですね。

生まれた赤ちゃんが成人する時には、母親は83歳、父親は98歳となっているわけですが、どうぞお二人が健康で、赤ちゃんも幸せに育ちますように。

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