2025年12月4日

双極性障害の家族ができること

昨日は朝から快晴で、気温は30度近くまで上がったんですけど、午前中は涼しくて大変気持ちが良かったです。

用事があって近くの駅まで行っていた私が歩いて帰宅すると、仕事が休みだった夫と息子は家にいませんでした。昨日は、夫の父親の家の草切りやメンテナンスをしに行くことになっていたんです。

もう父親の家にいるのかなと思ってGPSで位置が分かるアプリでチェックしたら、2人とも父親の家にいましたが、夫だけが道路の方に移動していました。道路に出ると、そのまま大きな道路の方に向かって歩いているようでした。

しばらくして再びチェックすると、夫はバス停にいました。

何かヘンだ…

父親の家に着いたばかりの夫が、どこかに行く必要があるのなら息子か父親が運転して連れて行くはずですけど、息子は父親の家にいましたから、夫だけがバス停にいるというのは何かが起きたことを示していました。

夫は、そこからバスで駅まで行き、電車に乗って近くの駅まで戻り、歩いて家に帰って来たんですよ。

何があったの?

帰宅した夫は、めちゃくちゃ怒っていました。何があったかも教えてくれませんでした。こういう時には、怒りが収まるのを待つしかありません。紅茶を入れてあげて、甘い物をあげたかったけどケーキもクッキーもなかったので、リンゴを切って出しました。

うちの夫は、こういう事がよくあるんです。双極性障害と関係しています。

イライラして怒りやすくなり、些細なことで怒りが爆発したりするのは「躁期」の特徴なんです。夫はつい先日まで「うつ期」だったんですけど、今は「うつ期」と「躁期」の間なんでしょう。ちょうどいい中間の状態ではなくて、両方の特徴が混在している状態です。

まだまだ疲れている様子だし、ネガティブな感情に支配されやすいようですけど、こういう時にストレスを処理できなくなることがよくあるのです。そして、些細なことが引き金になって怒りの感情が抑えきれなくなるのです。

昨日は、父親に頼まれていた何かの修理をしていた時に、ネジの頭がつぶれて上手く締められなかったことが引き金になったようです。そして、父親がいつも低品質の安物を買うことに腹が立ち、横からあれこれと口を出す父親に腹が立ち、父親が補聴器を使っていないせいで自分が大声を出し続けなくてはいけないことにも腹が立ち、怒りが爆発したのです。

息子は草切りを始めるところだったので、夫は一人でバス停まで歩いて行って、バスと電車で帰って来たそうなんですけど。

怒りを爆発させている夫を見る家族はストレスが溜まります。その怒りが向けられることが多い私はつらいんですけどね、一番しんどいのは本人でしょう。リンゴを食べ、紅茶を飲んで落ち着いてから、夫は寝室へ行って寝てしまいました。

1時間くらい経ってから息子が帰って来ました。その時は、私はまだ何が起きたかを知りませんでしたから、「何かあったのね?」と息子に聞きましたら「うん」と言いました。

ネジが上手く締められなくて怒ったと言いました。ついに怒りを爆発させた時も、息子はその場にいたそうです。双極性障害のせいだろうと息子は言いました。そして、ちょっと買い物に行ってくると言って出かけて、ローストチキンと食パンを買って来ました。夫が休日のお昼に食べる好物なんです。

チョコレートも買って来ました。チョコレートは夫のダイエットには良くないけど、気分を落ち着けるのに助けになるかもしれないから買ったと言いました。夫が起きて来たらローストチキンのサンドイッチを作って食べられるようにと、テーブルをセットしていました。優しい息子です。


3時頃に起きて来た夫は、ローストチキンのサンドイッチを作って食べながら、何が原因で怒りが爆発したのかを私に教えてくれたのですが、私は双極性障害のせいだろうと言いました。夫は、それもあるかもしれないけど父親が悪いと言いましたが、病気の影響に気づいてからは冷静になりました。

イライラして怒りやすくなるのは「躁期」の特徴であること。今は「うつ期」と「躁期」の間にいるように見えるから、病気のせいで怒りの感情が抑えられなくなっているのだろうと私は言いました。

そして、「今日のようなことが仕事で起きなくて良かったと思う」と言いましたら、夫は「そうだな」と言いましたよ。そして、しばらくしてから夫は私に謝りました。家に帰って来る自分がいつもハッピーではないから、私に嫌な思いをさせていると言って。

うちの夫の「躁期」は、もともと「軽躁」とも呼ばれるタイプでそれほど激しいものではなかったし、今は薬のお陰で比較的安定しているのですが、「躁期」にはイライラして怒りやすくなります。勤めているお店から商品を盗んだ泥棒をおびき出して襲うなんていう信じられないようなことをしたりもしますからね。

本人が「今の自分は躁期である」ということを自覚していることは大事なので、私は論理的に話をして注意をするようにしています。自覚していれば、もしも仕事で怒りが抑えられないような状況になっても、病気のせいだと考えて対処出来ますから。

それからね、双極性障害は家族に大きな心理的負担がかかりますので、私も息子も自分のメンタルヘルスを守る必要があります。

双極性障害の家族が取るべき行動というのがいろいろあるんですよ。感情的にならないように冷静に対処するとか、言動を病気の影響だと考えて根に持たないようにするとか。でもね、全部めちゃくちゃストレスになるんです。

ですから、私は夫とは距離を取るようにしています。目の病気のこともあるし、気の毒には思いますけど、あまり共感し過ぎないようにしているんです。「うつ」や「躁」の特徴が現れ始めると、「おお、また夫の脳が不調になって来たな」くらいに考えるんですよ。

一生続くことですからね、私も自分のことが大事だし、自分達に合ったやり方を見つけるしか無いですから。

そうそう、今朝は夫に「お父さんに一言謝るべきじゃあないか」と言いましたら、「そうだな」と言いましたよ。冷静になってから、昨日の自分の言動を反省しているようです。


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