2023年6月5日

ミカン大当たり

今のメルボルンで季節の果物と言えばミカンなんですが、オーストラリアのミカンはねえ、以前にも記事に書いていますけど、日本に住んでいる日本人が思い描くミカンとは話が違うんです。

私は岡山県の出身なので、ミカンといえば愛媛県産が多かったですけど、もちろんミカン産地ナンバーワンの和歌山県産も食べていました。

愛媛県産にしろ和歌山県産にしろ、ミカンは箱単位で買うことが多かったです。そして、ミカンはいつでもみずみずしくてジューシーで甘酸っぱくて美味しい果物でした。

こたつにあたりながらミカンを何個も食べて、手のひらが黄色になったりしたのも懐かしい思い出ですよ。

時々種があったりすると「このミカンには種がある!」と不満を言ったりしたものです。

ところが、

メルボルンに住むようになって、もちろん冬になるとミカンが出回るので買って食べるんですけど、

なかなか美味しいのに当たらない!

ミカンにもいくつか種類があります。インペリアル・マンダリン(Imperial Mandarin)というのが普通のミカンと同じものだと思いますけど、なかなか美味しいのに当たらないんです。


あたりまえのように美味しいミカンを食べて育っている私なんかにしたら、どうしてこうなるのかと首を傾げたくなるほどに汁気が無くてパサパサしていたり、水っぽくて味が無かったりするんです。

そういうのはもちろん本当にがっかりさせられるんですけどね、一番がっかりなのは種なんですよ。オーストラリアのミカンは高確率で種だらけなんです。

オーストラリアのミカン農家は種のないミカンが作れないのかと、30年近くがっかりし続けて来たんですが、近年は時々種が無い美味しいミカンにめぐり逢って感動することがあります。

品種改良に取り組んだのか、海外から種の無いミカンの木を輸入して植えたのか。

オーストラリアのミカンもやっとここまで来たかと感慨深いんですけど、もしかしたら輸入品じゃあないのかとも思います。そのくらいオーストラリアのミカンはイマイチだったんです。

さて、今年もミカンの季節がやって来まして、買い物に行く度に少し買って来るんですが、少ししか買わない理由はもちろん「大はずれ」だった場合の失望感と被害を最低限に抑えるためでございます。

たとえ不味くても私は買ったミカンを捨てたり出来ませんからね、頑張って食べるのにも数が少なければ助かるわけですよ。

今年これまでに買ったミカンは全て種が入っていました。ジューシーで美味しいミカンもありましたが、たとえ美味しくても種が入っていると残念なわけです。

ところが、

ついに大当たり!

買ったのは風邪がひどくなる前です。イーストランドというショッピングセンターに入っているコールズ(Coles)というスーパーで売られていたインペリアル・マンダリン(Imperial Mandarin)でした。

皮をむいだ時点で思わず「おおっ」とうなりました。

いかにも美味しそうなみずみずしさで、奇跡的に種がどこにも見当たらなかったからです。普段ミカンには期待していませんからね、こういうミカンに出会うと感激するんです。

そして一つ口に含んだら、

感動しました!

いや大げさじゃあなくて、本当に感動したんですって。味も素晴らしかったし、種が一つも無かったから。

あんまり感動したので、全部一人で食べるのは惜しくて4分の一ほどを居間でテレビを観ていたうちの夫に「今日買ってきたミカンは美味しいよ」と言って食べさせました。

そのミカンがまぐれの一個だったかもしれないと思いましたけど、次の1個も美味しかったし、やはり種が一つも無かったんです。

もっとたくさん買えば良かった!

いつものように6個しか買わなかったことが悔やまれました。

翌日もっと買いに行こうと思っていたら風邪が悪化して、6個しかなかったミカンはすぐに全部食べてしまって、その後さらに風邪が悪化してね。

寝込んでいた間はずっと何かフルーティーなものが食べたかったんですけど、ミカンがあったらどんなに良かったか。

やっと回復してお米を買いに出かけた昨日、私は同じコールズ(Coles)というスーパーでミカンを6個買いました。豆腐を買いにウルワース(Woolworths)というスーパーにも行ったので、そこでもミカンを6個買ってみました。

帰って早速食べてみると、ウルワースで買ったミカンは味が水っぽくて種がありましたが、コールズで買ったのは再び最高に美味しくて種なし!

コールズの勝ち!

生産農家はどこなんでしょうかね。次回は、買ってすぐに1つ食べてみて、美味しかったらもっとたくさん買って来ることにします。


美味しいのに当たって大喜びして翌日もっと買いに行ったら、翌日買ったのは味が水っぽくて種だらけだったということが以前にありましたからね、ミカンばかりはもう「くじに当たるかはずれるか」に近いです。

でも最近は、少なくとも味に関しては「はずれ」ではないことが増えて来ましたよ。

ミカンの木を植え替えたりするのは簡単なことではないとは思いますから、パサパサで不味くて種だらけのミカンがなる木しか持っていない農家は、そういうミカンを生産し続けているっていうことなんでしょう。

いずれはそういうのが淘汰されて、ミカンはどこで買ってもどれも美味しいのが普通になってもらいたいなあ。


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