2018年10月29日

ヤラバレーへの道とデンタルフロス

うちの夫の母親は、ヒールズビル(Healesville)という町の外れの牧場に住んでいます。


この町は、メルボルンの東に広がる緑豊かな田園丘陵地域ヤラバレーの中心でもありまして、私はこの町の小学校の先生としてオーストラリアでの暮らしをスタートさせたのでございます。

この義母が30日に70歳の誕生日を迎えるのです。

「ヒロコさんの夫さんは50歳を超えているんじゃあなかったんでしたっけ?」

と思った貴方は正しいのですよ。うちの夫は50歳を超えておりまして、義母はもうすぐ70歳になるのです。

それはともかく…

70歳のお誕生日をお祝いするために、日曜日の昨日、家族親戚はもとより大勢の友人達がオーストラリア中から集まりました。私達家族も四人揃って出かけました。

運転は、まだ運転免許を持っていないうちの息子。練習中を表す黄色のLプレートを付けての運転です。久しぶりの運転で緊張しているのか完全に無言。

娘は出発直前に突然ご機嫌が悪くなり、暗い顔で終始無言。

仕事から早めに帰ってきた夫もお疲れなのか機嫌が悪いのか、完全に無言。

車中のムードは最悪なのでした。

ところが、

私は自分の車の後部座席に座っていて、息子の運転のせいか(急加速と急減速)10分も経たないうちに車に酔ってしまい、車酔い対策として一人お喋りを全開していたのですが、吐き気がひどくなって来ました。

私「やっぱりダメだわ、ワタシ車に酔っちゃったわ」
娘「(暗い声で)お母さん、そんなに喋らなかったら気分も悪くならないわよ」
私「何よ、その言い方は!」

気持ちが悪いからしゃべっているのよ!

「どうしたのよ、皆んな黙っちゃって!」

すると、突然夫が口を開きました。

「ヒロコが買ってきたデンタルフロスは開けにくい!」

デンタルフロス?

突然何を言い出すのよ!

「あのデンタルフロスは開けにくい」
「そうそう、フタがものすごーく固いんだよね」
「その前に買ってきたやつは小さ過ぎたし」
「小さすぎて使いにくかったし、すぐに無くなった」
「なんで以前買っていた Oral-B の大きいやつを買わないんだよ」

ここで、お母さんは切れちゃったんです。

「同じデンタルフロスを売っていたらそれを買いますよ!散々探した挙げ句、Oral-Bのは、あの小さいやつしか売っていなかったからあれを買ったんですよ。スーパーだけじゃなくてケミストウェアハウスまで探しに行ったんですからね。確かに小さくてすぐに無くなっちゃったから、今度は一番大きいColesブランドのを買ったけど、そんなに開けにくいのならもう買いませんし、皆さんも自分の好きなのを自分で買いに行ったらいかがです?」

お母さん噴火!

ここで、息子がデンタルフロスとはいかなる繊維でできているのかなんてことを質問し、何でもよく知っている夫がデンタルフロスの繊維について話し始めまして、これをきっかけに夫も息子も、そしてご機嫌の悪かった娘も口を開き始め、車中には家族の明るい声が響くようになったのでございました。

よかった、よかった。

でも…

お誕生日のお祝いのことを書くにはちょっと長くなりすぎたので、続きは明日。


お帰りの前に1クリックを!



0 件のコメント:

コメントを投稿