2016年7月30日

カトリック教会の虐待問題

一昨日、以前より見たかった映画「スポットライト」を見ました。


本年度アカデミー賞の作品賞を受賞した映画です。ご存知のことでしょうが、この映画は、アメリカの新聞「ボストン・グローブ」の調査報道班「スポットライト」チームのジャーナリストたちが、ボストン周辺地域で長年蔓延していたカトリック司祭による子供への性的虐待について、真実を見つけ出し、情報源を調べあげて、報道するに至るまでの顛末を描いております。


カトリック教会の性的虐待問題については、この報道をきっかけにアメリカのメディアが大々的にとりあげたことで、長い年月にわたってカトリック教会が組織ぐるみで隠匿していたことが明らかになりました。

また、問題はアメリカにとどまらず、世界的にも多くの国で同様の性的虐待がおこなわれてきたことが明るみになりました。こうした国々で性的虐待が発覚し職を追われたカトリックの神父たちの多くが、南米などの発展途上国で同様の職について引き続き虐待をおこなっていることも分かり、問題は今も続いています。

オーストラリアでも未だに新しい訴えが出されており、この問題の根深さを思い知らされます。

ここヴィクトリア州だけでも、カトリック系の学校や孤児院など、司祭や協会関係者と子供たちが共同生活を送る場所で多くの性的虐待がおこなわれていたことがわかっています。子供たちの多くがトラウマに苦しめられ続けており、自殺者の数が非常に多いことにも衝撃を受けます。

オーストラリアの場合、最も問題と考えられているのは、虐待をおこなっていた司祭や神父たちはもちろん酷いのですけど、虐待の事実を隠匿し続けたカトリック教会の組織の問題でして、その中心にいるのがジョージ・ペル枢機卿です。

虐待で有罪となった司祭 Gerald Ridsdale と付き添いのペル氏

このペル枢機卿、私の目には出世欲の塊でありまして、現在はバチカンの財政や総務を統括する経済省で要職を務めております。


ペル枢機卿は、オーストラリアのカトリック教会のリーダーとして、これまで保身に徹してきたウソつきでして(多くの人はそう考えている)死後地獄に落ちることはほぼ確実視されております。ペル枢機卿の虐待被害者に対する同情心に欠ける冷淡な対応は、オーストラリアではホント有名なんですよ。

この有力者ペル枢機卿自身に対する性的虐待の申し立てもこれまでに何度か起きていますが、新たな事実が先日ABC放送の「7.30」(いつも7時のニュースの後の7時半から始まる)という番組で報道されました。現在ヴィクトリア警察が調査中だそうです。

おそらく事実なんでしょうけどね、こういう問題では証拠というのが被害者である当時子供だった人達の証言だけでしょ?警察は、そうした被害者の証言が真実であるといかにして証明していくんでしょうか。

そういえば最近、カトリック教会にとどまらず英国国教会でも同様の子供への性的虐待がおこなわれていたことも明らかになっています。

罪は償ってもらいたいですよね。償うつもりがない奴らは、司法の力で償わせてもらいたいです。

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