日本語には多くの外来語があるが、近年では大変多くの外国語が「カタカナ語」として日本語化している。意味不明の「カタカナ語」も多い。外国語から日本語に翻訳する人が、適切な言い換え語を思いつかないのか知らないのか、安易にカタカナ語にしてしまう場合も増えているように思う。
オーストラリアに住んでいて、日本語における「カタカナ語」のように、外国語から英語になっている言葉を、最近よく耳にする。
多いのは食材名や料理名で、日本の食材も最近はすっかり英語になっているものが多い。例えば、数年前まではスィーウィード seaweed と呼ばれていた海苔も、今では寿司人気のおかげで誰でもノーリ nori と呼ぶし、コンブゥ、ウマーミ、シィターキー、シメェジ、エノーキ、ナシィ、ダシィ、ミリン、ダイコーン、テリヤキ、ワサァビ、…と、例を挙げるときりがない。
これらの言葉を言い換える適切な英語が存在しないのだから、そのまま言い換えずに使うのが簡単ではある。
食べ物に関する言葉に限らず、日本独自の文化が外国へ紹介される際に、日本語の名称がそのまま使用されることは多い。カラオーキ、ボンサイ、パチィンコ、カラーティ、スゥモウ、ジュードー、シアツゥ、オリガーミ、…と、これまた例を挙げればきりがない。
最近、私の子供達が学校の友達とおしゃべりしたり Facebook などでメッセージをやり取りする際に、マンガ、アニメ、アキバ、オタク、ヴィジュアルケイ、ヘンタイ、コスプレ、…などの日本語をあたりまえのように使っているのに驚いた。こうした言葉もすっかり英語化しているのである。「オタク」って、本当に意味を理解して使っているのだろうか。
恐るべし、日本のポップカルチャー。YouTube や数えきれないほど存在するらしいアニメサイトなどで、オーストラリア人の子供達にも日本のアニメは大変な人気のようである。
息子の友達で、毎年メルボルンで開催されるアニメ博のコスプレ大会に参加している男の子がいる。私の息子もコスプレには大いに関心があるらしい。この「コスプレ」だが、和製英語の「costume play」が英語になった一つの例で、英語辞書には「cosplay」として載っているそうだ。コスプレをする人のことは「cosplayer」と呼ぶのだそうで、英語の「play」と同様の語尾変化をするらしい。
コスプレは、世界的に年々人気が高まり、今や一つの産業となっている。
面白い時代である。
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