2025年9月4日

道徳の羅針盤を失った

中国が「侵略者」日本との戦争に勝利してから80年の記念日を祝い、大軍事パレードを行ったことが世界中で報道されました。最新の兵器を次々に披露して軍事力を世界に誇示し、もう誰も中国に手出しは出来ないことをアピールしましたね。

習主席は、出席した各国首脳とのレセプションで「中国は断固として世界の平和と安定を守る」と述べたそうです。平和と安定のために軍事力が必要とは残念なことですが、それは人間の歴史が証明しています。しかし、強大な軍事力を持つ国が他国を侵略した場合、それを止めることが困難であることも歴史は証明していますよ。

今回の記念行事には、欧米主要国の首脳は出席しませんでした。中国との関係を重視する国々の首脳が出席したんでしょうが、ロシアのプーチンと北朝鮮のキム・ジョンウンのことが特に大きく報道されています。

かつて侵略されて多くの苦しみ被った中国が、ウクライナを侵略して現在もウクライナの人々に苦しみを与え続けているプーチンとともに、侵略者との戦争の勝利を祝うとは道理に合わないじゃあないですか?

ロシアと北朝鮮以外にはどこの国の首脳が出席したんだろうかと思って、ニュースサイトに載っていた記念写真を見ましたが、知らない顔ばかり。プーチンの子分であるブラルーシの独裁者ルカシェンコは分かりました。イランの大統領もいましたね。

「独裁者、侵略者、圧政者達の大集合だな」と思いながら写真を眺めていると、キム・ジョンウンの後ろの方に見慣れた顔が。

ヴィクトリア州の前州知事、ダニエル・アンドリュース!

なんで行ってるの?

オーストラリアは民主主義と自由と人権を尊重する国であって、こんな「独裁者、侵略者、圧政者達」と肩を並べて中国の大軍事パレードをお祝いする立場にはないと思うんですけど。

この前州知事のダニエル・アンドリュース(Daniel Andrews)は大変な「親中家」でしてね、州知事だった頃には中国との強い関係が問題視されたこともあったんですよ。州知事を辞任した後、政治の仕事をやめてコンサルタント会社をやっているらしいですから、中国トップとコネがあるのは直接利益に結びつくんだろうと思いますけど。

ある新聞の記事には「ダニエル・アンドリュースは道徳の羅針盤を失った」と書いてありました。道徳とは、簡単に言うと「自分の良心によって、善を行い悪を行わないこと」だと思いますけど、「悪を行う権力者」に和することを選ぶとはねえ。

私はダニエル・アンドリュースの州政府を支持していたんです。プーチンやキム・ジョンウンの後ろで写真に収まる姿を見て、吐き気がしましたよ。


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