2019年4月30日

最近の取扱説明書の傾向

近年の私はほぼ専業主婦なんですが、翻訳の仕事もやっております。主に電動工具や機械の取扱説明書を英語から日本語へ翻訳するのですが、昨日からまた新しい製品の翻訳をやっています。

写真は載っているとは言え、実物を見ることなしに組み立て方や使い方の説明を書くというのは難しいこともあります。

言語的に英語と日本語は大きく異なるため、言葉を言葉に、文節を文節に訳すということができないのですから、英語で書かれた説明文を日本語に訳すには、まずは自分がそこ書かれている説明を理解して、それを日本語で説明し直すということが必要になります。

ところが、昨日からやっている取扱説明書はね、もう延々と続いているんですよ、

注意事項ばっかりが!

「これでもか!これでもか!」という調子で、微に入り細をうがつようにしつこく、同じようなことを繰り返し書き連ねてあるのですけど、

訳している私もいい加減うんざりしてきて、

ここまで書くか?

と、呆れるほどです。

今の世の中は訴訟社会ですから、怪我をしたユーザーに賠償訴訟などを起こされても絶対に大丈夫なのように、ありとあらゆることを取扱説明書には書いておくわけですよ

最近の傾向として、取扱説明書に書かれる注意事項が随分増えてきているように感じます。

そうした膨大な数の注意事項は小さな文字でびっしりと印刷されて、ほとんどのユーザーはそれらを読んだりはしないのでしょうけど。皆さんね、ちゃんと読んでからお使いになった方がいいですよ。

うちの夫はこうした機械や工具を売る方の仕事をしているわけですが、使用上の制限が書かれているにもかかわらず、その制限を超えた使い方や間違った使い方をして不調になったり壊れたりした工具をお店に持ってきて、「交換しろ!」とスタッフを脅したり暴言を吐いたり騒動を起こす人が結構いるのです。

以前には、商品を箱からありえない出し方で不注意に出して、金属の重い何かが足の上に落ちて怪我をしたから補償しろと因縁をつけた人もいましたしね。

取扱説明書の注意事項が増えてきたのには、理由があるということなんでしょう。


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