Centrelinkの悪い評判は、何度も聞いたことがありました。とにかく長時間待たされ、尊大な態度のスタッフは、いかにして給付金を出すのを難しくするかという使命に専心しており、必ず惨めな気持ちにさせられ、あれやこれやとレポートやら資料やらを提出させられるから申請そのものが難しく、所詮はお役所仕事なので期待はするな…と、足を運びたくなくなる場所という評判だったのでした、私が聞いたところではね。
しかし、会社が倒産してからずっと続いていた困窮生活でしたが、私が勤めていた会社を腰痛を理由に解雇され、再出発を目指して頑張っていた夫が精神的に打ちのめされて毎日寝ているようになって、とにかく私が仕事を見つけなければ食べていけないわけだし、仕事を見つけるまでの生活費をどうにかしなければならなくなって、友人がCentrelinkへ行くようにと強く勧めてくれたのです。
そして、RingwoodのCentrelinkオフィスに行きました。
- 広いです。清潔でよく整理されていて、気持ちの良いオフィスです。
- 入って直ぐにスタッフの人が待ち構えていて、何の用事で来たのかを聞いてくれます。そして、その後どうしたら良いのか、どこで待てばよいかを教えてくれますから、何も心配することがありません。
- 待っている間、周りを見渡すと、様々なインフォメーションが冊子で用意されていました。移民の国ですから、英語以外の様々な言語で書かれています。
- 英語でのコミュニケーションに不安があれば、無料で通訳を頼めます。
- 確かに待たされる時間帯もありますが、それはしょうがないと理解しましょう。
- インフォメーションは、オンラインでも電話でも手に入りますし、相談もできます。
- スタッフは、大変親切で、Centrelinkには何度も行ったけど、尊大な態度の人など一人も見たことがありません。本当に助けようとしてくれます。
- 仕事を探している人には、求職活動の支援もしてくれます。
- 特に、今年になって「うつ」のために仕事ができなくなって行った時には(もちろん夫が同伴…)、待ち時間を短くするように配慮してくれて、ニュースタート給付金(失業手当とは言わず新しい出発のための給付金と呼ぶ)の再申請をしてくれたスタッフの人など、本当に思いやりを見せてくれて、適切なアドバイスをしてくれました。
しかし、夫はプライドのためかCentrelinkへの給付金申請を拒否。Centrelinkからお金をもらうよりも、自分でアルバイトでも何でもして稼ぐと言うのでした。
ですから申請したのは、私だけ。夫と私ふたりの収入がゼロの場合の2週間分の給付金は、約500ドルちょっと。5万円という感覚ですね。はっきり言って、2週間5万円で全く生活していけません。オーストラリアのインフレは凄まじく、5万円は家族四人が食べていくだけでやっとです。光熱費や子供の学校関係の費用はどうする?家賃はどうやって払う?無理ですよ。
だから、とにかく仕事を見つけて働いて稼ぐしかない。
でも、どうにもならない危機が何度もありました。そうなると、夫は寝続けてしまいます。(「うつ」は眠れなくなると決め付けてはいけませんよ。私の夫のように寝続けるという場合もあるのです。)
その時に助けてくれたのは、やはり家族。私の日本にいる両親、夫の母、そして最大の援助をしてくれたのが、夫の妹のリアナでした。
リアナの精神的&経済的援助がなかったら、私の「うつ」はもっとひどくなっていただろうし、夫も前向きに求職活動に取り組めたかどうか分かりません。夫は、やりたい仕事の分野や会社の倫理観などにもこだわったので、就職するまでに何ヶ月もかかりましたから。彼女の援助のおかげで、私は早く良くなって仕事をしなくてはならないというストレスから開放されて回復に向かうことができたのですし、夫も良い会社にやりがいのある職を得ることができたのです。リアナには心から感謝しています。
私も、早く100%回復してやりがいのある仕事ができるようになりたいものだな。
でも、「頑張れ」ってまだ言わないでくださいね。「頑張れ」って言われると、まだちょっと辛い感じがあるのです。「応援してるよ」「見守っているよ」と言われると「よし、頑張るぞ!」と思えるのは、回復している証拠だと思います。
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