2012年7月30日

番狂わせ エキサイティング!

オリンピックだが、競技をライブで見るのはあきらめた。

2日目、3日目と、チャンネル9はオーストラリアで最も人気のある競泳を主に放送しているが、午前中は予選。準決勝や決勝が行われるのは午後だ。メルボルンでは深夜から真夜中になる。

夜の9時ごろには眠くなる私のような人には、深夜まで起きていてライブで見るなど到底不可能なことなので、朝起きてからすでに結果がわかっている映像を見るしかない。

さて、昨晩は競泳の予選をやっていた。特に、チャンネル9が繰り返し宣伝していたのが、オーストラリア期待のジェイムズ・マグヌスン選手(よく「マグヌッセン」とカタカナ表記されているけれど、実際の発音は「グヌスン」というのが近い)が泳ぐということ。

昨年の世界水泳100M自由形金メダリストのマグヌスン選手は、強い速いハンサムでコマーシャルなどにも引っ張りだこ。メディアからは「ミサイル」というニックネームで呼ばれている。ロンドンオリンピックのホープで、自信満々の強気発言を連発していたし、イアン・ソープなどの有名選手達からも絶賛されていて、金メダルを取るのはほとんど確実という報道ぶりであった。

マグヌスン選手が出るのは、男子4×100Mリレーであった。リレーだから他にも3人の選手が泳ぐわけで、「マグヌスン一人で勝てるわけではないだろうに...」と思っていたが、予選はラクラク1位で通過。

レース後のインタビューで、予選1位の泳ぎについてたずねられ、
「うーん、予選ですからねえ。予選は簡単ですよ。午後の決勝ではもっと速く泳ぎます」と、金メダルを取りに来ているという自信に満ちあふれた態度であった。

私は寝た。そして、朝が来た。

「さあて、オーストラリアは金メダルを取ったのかなぁ?」

早速チャンネル9をつける。スタジオホストのキャメロン・ウイリアムスが、曇った声で4×100Mリレーの結果を伝えていた。オーストラリアはメダルを逃した言っている!

「えっ!メダルを逃したぁ?」

早速、映像に見入る私。

第1泳者がマグヌスン選手。100M自由形の世界記録を狙っているマグヌスンが最初に泳いで2位以下に差をつけ、あとの三人で逃げ切るという作戦である。ところが、マグヌスンの泳ぎに伸びがない。なんと2位か3位で次の泳者に交代!飛び出たのは、アメリカ。やっぱり強い!

「こりゃ、またアメリカが金メダルか...」

チャンネル9は、オーストラリアがメダルを逃したとは言ったが、どのチームが勝ったとは言わなかった。こりゃ、アメリカが勝ったんだな...と、思いながら見ていると、フランスの最終泳者がぐんぐんと追い上げ始めた!

フランス?フランスって水泳強かったっけ?

大歓声の中、フランスはさらにアメリカを追い上げる!

「これは!行くかもよぉ!行くかもよぉ!」

フランスチームは声をからして応援している。

「わぁぁぁ、行ったよぉ、フランス!勝ったよぉ!」

歓喜のフランスチームが映し出され、彼らの感動と興奮が伝わってきた。

歓喜感涙のフランスチーム
感動しました。まさかの4位で茫然自失のオーストラリアチームはお気の毒でしたし、逆転されたアメリカチームのマイケル・フェルプス選手もボーゼンでしたけど...。見てごらんなさいよ、フランスチームを!金メダル候補ではなかったのでしょうが、見事な泳ぎ!見事なレース!素晴らしかった!

平泳ぎ100Mは、日本期待の北島選手が5位に終わり残念でしたけど、オーストラリアのクリスチャン・スプレンガー選手が、初めて個人種目でメダルを獲得!しかも銀メダル!感動のあまり目を真っ赤にして涙にむせぶ姿は、日本のテレビには映らなかったでしょう。

もらい泣きしそうでした。


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