昨日、本棚の整理をしていて、ふと手にした一冊の本。
スペンサー・ジョンソン著 「チーズはどこへ消えた?(原題 'Who Moved My Cheese?')」 話題になった本である。原題は、誰が私のチーズを動かした(どこかに持っていった)か?という意味のタイトルだ。
チーズと二匹のネズミと二人の小人の短いお話である。非常に薄い本だから、すぐに読み終えられる。シンプルなストーリーだが、それは状況の急激な変化や喪失にいかに対応したらよいのかを説く、非常に象徴的な話でもある。
「チーズはどこへ消えた?」は、ある迷路で起こった出来事をめぐるお話。ネズミと小人は、私達の中にある単純さと複雑さを象徴しており、チーズは私達が人生で追い求めるものを象徴している。
私達が人生で追い求めるもの、手に入れたいと願うもの...。それは良い仕事であるかもしれないし、お金であるかもしれない。良い家族、恋人、大きな家、健康、心の平安、名誉... 欲しいものは人それぞれ異なるだろう。
迷路は、私達がその何かを追い求める場所を象徴しており、それは会社であるかもしれないし、学校や、家庭、地域社会と、これも人それぞれであろう。
私達は皆、自分にとってのチーズというものを心に抱いている。手に入れたら幸せになれると信じて追い求める。
でも、迷路の中は曲がりくねっていて先が見通せず、真っ直ぐで楽な道はないであろう。チーズにたどり着くためには自分で道を見つけなければならない。道に迷ってわけがわからなくこともあるし、袋小路に突き当たることもしばしばだ。だいたい、自分が手に入れたいと追い求めるチーズが必ずどこかにあるというわけでもないのだ。
しかし、どうにかしてチーズをやっと手に入れることができた時、そのチーズを誰かにどこかへ持って行かれ、消えてしまったどうする?
チーズに執着していればいるほど喪失感は大きいし、そのチーズを手に入れるまでの迷路の中での苦労が大きければ大きいほど、失った時のショックも計り知れない...。
チーズを持って行ったであろう「誰か」に腹を立てるかもしれない。悲しくて、再びチーズを探しに迷路に出て行く元気が出ないかもしれない。
......
この本によって悲観的だった考え方が変わり、人生へ向き合う気持ちが大いに楽になった私だ。一読をお勧めします。
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