「ページをめくるもの」という意味ですが、めくる手が止まらない、すなわち「読み出したら止まらない本」ということです。
そういう本のことは、「Hard to put down」とも表現されます。下に置くことが難しいという意味ですから「読み出したら止まらない」という意味なんですけど。
仕事が休みだった土曜日に病気で休んだスタッフの代わりに出勤したうちの夫は、昨日の日曜日は出勤日でしたが自分が休んでもあと3人いるから何とかなるということで、仕事を休んだのですよ。
休みなんだから朝寝をすればいいのに、いつものように5時半頃に起きて来たんですが、朝ご飯を食べている間も耳にはイヤホンが入っていました。話しかけると迷惑な様子でした。
その後、イヤホンをヘッドホンに変えたので話しかけても聞こえない状態になりまして、
朝から晩までほぼ無言!
お昼頃に眠くなったらしくて昼寝をしていましたが、目を覚ますとすぐにヘッドホンを付け、目を閉じて黙って座っているんです。
何をしていたかと言うとオーディオブックを聴いていたのですよ。オーディオブックというのは本の朗読を録音したものです。うちの夫は目が見えなくなって来ていて本が読めないものですから、オーディオブックを聴くのです。
聴いていたのは、M. W. クレイヴンという作家の本です。私がアマゾンの電子書籍 Kindle版で読み始めてすっかりハマってしまったワイントン・ポーという名前の刑事が登場するシリーズです。
シリーズ1作目「The Puppet Show」は、英語版のペーパーバック本なら399ページです。夫が昨日読んでいたのは2作目の「Black Summer」で、これは416ページです。
うちの夫が先日やっと聴き終えたトルストイの「アンナ・カレーニナ」は、聴き終えるのに何週間もかかりましたが、その本は英語版のペーパーバック本だと738ページです。
「ワイントン・ポー」シリーズの2冊で「アンナ・カレーニナ」を超えていますが、「アンナ・カレーニナ」は何週間もかかり途中で眠ってしまって聴き逃した部分は無視して、とにかく終わりたかったそうですけど。
「ワイントン・ポー」シリーズは、1つの作品を1日で聴き終えています。それくらい、早く次が知りたくて止められなくなる「ページ・ターナー」なのですよ。
ちなみに、何週間もかかって聴き終えた「アンナ・カレーニナ」ですが、夫の感想は「文章表現は確かに素晴らしいけど中身がない」でしたよ。私は「アンナ・カレーニナ」のストーリーには興味のかけらもありません。
M. W. クレイヴンの「ワイントン・ポー」シリーズは、間違えて4作目「Dead Ground」を買ってしまったそうで、順番に読みたいので3作目「The Curator」も買ったそうです。
このシリーズは現在5作目「The Botanist」まで出版されていて、6作目の「The Mercy Chair」が6月に発売されるんですが、夫もハマってしまったことは間違いないです。
ところで、2作目を読み終えたうちの夫が私に教えてくれたのは、感想ではなくて殺害方法の弱点でした。被害者達は死ぬ必要はなかったと言うんです。
絵に描いて教えてくれましたが、作品中に説明されていることから判断すると、被害者たちは逃げることが出来たと言うんですよ。夫の説明を聞いてなるほどとは思いましたけど、私はそんなこと思い付きもしませんでした。
犯罪ミステリ小説というのは、ストーリーを楽しむことが重要な人もいれば、意外な人が犯人だったという驚きを重視する人もいます。そういう人達は、早い段階で犯人が分かったりするとひどいレビューを書いたりしますよね。
うちの夫は、筋書きの弱点を考えることも楽しむみたいです。
それにしても、こういう犯罪ミステリの作家達は、知識があるからこういう本が書けるのか、ものすごい調査をやっているのか。よくまあこんなことを知っているな、こんな筋書きが思いつくなと、私は感心するばかりですよ。
ところで、本の朗読を録音したオーディオブックですが、朗読する人の声や読み方が本の内容にマッチしていないと感じることがあります。
「ハリー・ポッター」シリーズを朗読したスティーブン・フライ氏は、オーディオブックの朗読者として高評価を受けていますけど、フライ氏の朗読がどんな本にもマッチするとは言えないでしょう?
「ワイントン・ポー」シリーズの朗読者はジョン・バンクスという人ですが、私はこの人の声にちょっと違和感がありました。「もう少し太い声の人なら良かったのに…」と思うんですけどね。
数多くのオーディオブックを聴いていた夫に言わせると、それがオーディオブックの問題点だそうですよ。
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