2025年2月5日

お葬式の一日と驚きの提案

昨日は先日亡くなった私の父親のお葬式がありました。私は一人メルボルンの家にいて、家族のことを考え続けていました。

日程は知っていましたから、今頃は皆んな何をしているだろうか、そろそろ葬儀場に着く頃だ、葬儀が始まったな…と、ずっと考え続けていました。

ついに出棺の時間が来た時には、思わず涙がこぼれました。

4時過ぎでしたから、キッチンが暑くなる前に晩ご飯作りを始めなくてはいけません。こぼれる涙を拭きながら冷やし中華の準備をしていたら、夫からメッセージが届きました。

「僕は明日Cさん(夫が勤めるツールショップの同僚で友人)とCさんのお母さんと一緒にここに行きます。ヒロコも一緒に行きたいですか?行きたくなかったら僕はCさん達と一緒に行くけど、楽しいお出かけになると思いますよ」

リンクが付けてありました。

夫が行くというのは、ブルー・ロータス・ウォーター・ガーデン(Blue Lotus Water Garden)という睡蓮のガーデンパークでした。カフェやピクニック場や子供の遊び場もあるそうです。

父親がもうすぐ火葬されるという時間でしたし、母や妹達のことを思って私は泣きながら晩ご飯を作っていたわけで、そんな時に明日遊びに行こうと誘われても、そんなことは考えられるわけがないんです。

お葬式の翌日に遊びに行くことが気晴らしになって私のためだと思ったようですが、これは文化の違い?それともデリカシーが無いの?

晩ご飯を食べていた時、時計を見たら火葬が終わってお骨上げをしているはずの時間でした。父親が灰と骨になっているのを想像して、そしてそれを見てお骨を拾っている母や妹達を想像したら、私は耐えられなくなりました。

居間に行って、声を上げて泣きました。

その間、夫も息子も黙って晩ご飯を食べ続けていましたよ。私の様子を見にも来ないし、「大丈夫か?」の声一つかけてくれません。私は誰かに手を握って欲しかったけど。肩を抱いて欲しかったけど。

泣いているから一人にしておいた方が良いだろうと考えたんでしょうね。うちの夫は、そう考える人です。

「ごちそうさま」という声が聞こえました。そして、夫は私が泣いていた居間には来ず、寝室のベッドに寝転んで YouTube を見ていました。私が泣きやんだ後、居間にやって来てテレビを見始めました。

息子はキッチンを片付けてから自分の部屋に行きました。

結局、私は1日中一人で泣いて、夜も一人で泣き続けて、今朝も一人なのですよ。今朝私が起きた時、夫は献血に行っていましたから。さっき電話があって、これからCさんとCさんのお母さんと3人で睡蓮のガーデンパークに行くと言いました。

ガーデンパークが義母(夫の母親)の家に近いので、今晩は義母の家に泊まり、明日は懸案だったトレーラーの屋根を義弟と取りに行くそうです。

今日は私と一緒にいてくれと頼んでいれば、いてくれたでしょうけど。「言わなくたって察してくれたらいいのに」と思うのが、また間違っているわけですよね。

悲しんでいるらしいから、そっと一人にしておくのが良いと考える人もいるのでね。そっと一人にしてもらったと言うよりも、ほったらかされたと私は感じているんですけど。


父のお葬式は家族葬だったそうですが、大勢の人が来てくださって良いお葬式だったそうです。とても寒い一日だったそうですが、すべてが無事に終わりました。

二人の妹達夫婦が母を助けてくれたおかげです。

昨夜は妹の一人が実家に泊まってくれたので、母が一人になることもなかったと知りホッとしました。


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2 件のコメント:

  1. 私も最近同じ出来事があったので、痛いほど分かります。察して貰えないのは辛いですね。お父様の御冥福をお祈りします。

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    1. ありがとうございます。今日は一人で過ごしたくなかったんですが、幸い娘が来てくれて、夫への愚痴やあきらめも含めていっぱい日本語でしゃべったらすっきりしました。近くのカフェに行って息抜きも出来たし。他人の気持ちを察する能力がちょっとアレなうちの夫と一緒では、こうは行かなかったでしょう。

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