今日は、バレンタイン・デーだった。
日本とは違って、オーストラリアでは、もっぱら男性が愛する女性に贈り物をしたり、レストランで食事をしたり、ロマンチックな時間を過ごす...というのが定番だ。
しかし、ウチの夫はいない。仕事でギップスランドの方へ行っていて、帰ってくるのは明日だ。
今朝は早く家を出るというので、弁当は昨夜のうちに作っておいた。長い長いドライブになるのだから、せめて夫の好きなものを詰めてあげようと、ゆで卵、チキンを焼いたのに塩コショウを振っただけのもの、蒸し野菜、フレッシュサラダ(プチローマトマトとスノーピーズと呼ばれる生のさやえんどうをたっぷり)をでっかい容器に詰めておいた。
夫はこういうのが好きなのだ。チキンに塩コショウを振った以外は何も味付けなどしていない、こういう弁当が!
6時に目を覚ましたら、もう夫は出かけていた。私にとって朝方がもっとも貴重な睡眠時間であると知っているので、起こさないように静かに出かけたらしい。エライ、エライ!
さて、10時過ぎだったろうか、電話が鳴った。
「アイ・ラブ・ユー!ヒロコ!」(運転中であるらしい夫だ、陽気な声である。)
「ああ...、アイ・ラブ・ユー・トゥー!」
バレンタインデーだから、こんな電話をしてきたか?
「今ねえ、セールの町を過ぎたところ。お弁当おいしかったよ、ありがとう!」(ええっ?10時なのに、もう弁当食べたのか...?)
「そう、おいしかった?よかった!」(あんなのは料理とは呼べないんだけどな...。)
クチャクチャ音がしている。こりゃ、たった今食べ終えたところだな。
「ねえ、今日はバレンタインデーよねえ!」
「ええっ?そうなの?」(あっ、やっぱり忘れていたな!)
「あら、バレンタインデーだからアイ・ラブ・ユー・コールしてきたんじゃないの?」
「ええっ?あっ、そうそう、もちろん!ハッピー・バレンタインデー!」
バレンタインデーのことなど忘れていたのは見え見えである。好きなものばっかり山盛りの弁当を食べて、愛情がわきあがったに違いない。
夫は、いつもそうだ。美味しいものを食べさせると、とても愛情深く&優しくなる。夫の胃袋をつかむとは、まさにこういうのを言うのだろう。
そして、その美味しいものっていうのが、肉を焼いたのと蒸し野菜というんだから、簡単です...。
夫様、どうぞ気をつけて運転してください。
お帰りの前に1クリックを!
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