2025年8月31日

子供の頃の最も幸せな思い出

カナダのケベック州に拠点を置く「シルク・ドゥ・ソレイユ」(Cirque du Soleil)というエンターテイメント会社があります。「太陽のサーカス」という意味だそうですけど、サーカスと聞いて思い描くものとは一線を画す非常に芸術性の高いショーを上演することで有名です。

新型コロナの影響で経営破綻したと聞いていましたが、復活したんですね。新しいショーの「コルテオ」(Corteo)がオーストラリアにやって来て、メルボルンでも上演されていたそうです。今日が最終日です。


私は「シルク・ドゥ・ソレイユ」の公演のことなど全く知りませんでしたが、昨夜うちの娘から「シルク・ドゥ・ソレイユ」のショーを観に来ているというメッセージが来たんです。全豪オープンテニスが開催されるメルボルン・パークにあるジョン・ケイン・アリーナが会場でした。

思わず「ヴァレカイを思い出すねえ」と返事をしましたよ。

「ヴァレカイ」(Varekai)と言うのは、20年ほど前に「シルク・ドゥ・ソレイユ」が世界を巡回して上演していたショーです。うちの娘にとっては忘れられない思い出とつながっているんです。

娘が小学校の2年生だった2006年のこと。「ヴァレカイ」がメルボルンにもやって来ましてね、大変評判が良かったので私達家族も観に行くことにしたんです。

ところが、遠足とか学校の休みとか発表会とか、何か楽しみにしているイベントがあると必ずと言っていいほど病気になっていたうちの娘は、「ヴァレカイ」を観に行く当日にひどい下痢になり、観に行けなかったんです。

仕方がないから私も娘と一緒に家に残り、夫と息子の2人だけが観に行ったんですよ。だから「シルク・ドゥ・ソレイユ」と聞くと、夫と息子は「ヴァレカイ」の素晴らしいショーを思い出しますが、娘と私は病気で惨めだった一日のことを思い出すわけなんですけど。

後で分かったことですが、あの日のことは悪い思い出ばかりではなかったんです。「ヴァレカイ」を観に行けなくて悲しかった娘に、私が本を読んでやったからです。

娘に本を読んでやったことなど私は覚えていなかったのですが、娘が大人になってから教えてくれたのです。あの日、お母さんが自分のために本を読んでくれたことは、子供の頃の最も幸せな思い出の一つになっていると言うんですよ。

その本の内容が素敵だったので、特に心に残っているそうなんです。どの本を読んでやったんだろうかといろいろ考えて、やっと思い出したその本は、黒柳徹子さんの「窓ぎわのトットちゃん」でした。一日がかりで読んだらしいですが、最後までは読んでいません。

昨夜、娘から「シルク・ドゥ・ソレイユ」のショーを観に来ているとメッセージをもらって、「ヴァレカイ」の日のことを懐かしく思い出しました。「窓ぎわのトットちゃん」をいつか自分で読んでみたいと言っていたことを思い出したので、本を注文しましたよ。残念ながら日本語では読めませんから英語版ですけど。

それにしても、幼い子供にとってどんなことが幸せな思い出として心に残るか分かりませんね。

下痢になって「ヴァレカイ」を観に行けなかった惨めさよりも、お母さんが一日中ずっと自分と一緒にいてくれて素敵な本を読んでくれた幸せの方が強く心に残っていると言うんですから。


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2025年8月30日

大型自動車第一種免許

大型トラックやバスを運転するには、日本でも特別な運転免許が必要なように、オーストラリアでも「Heavy Vehicle Licence」(大型自動車免許)というのが必要なんですけど。

昨日、うちの夫の父親の運転免許の話をしていて、驚くべき話を聞いたんです。

夫の父親の運転免許のことは最近度々話題にしています。認知能力の衰えが心配されているもんですから、免許の更新を前にして運転試験を受けなくてはいけなくなったんですけど、1時間もかかった運転試験の結果「運転免許を所有している人が助手席に同乗している場合に限り10キロ以内なら運転してもよい」という結果になったのですよ。

つまり、一人ではもう運転してはいけないということですからね、この結果に不服な父親は来週再び運転試験を受けることにしているんですが、父親が持っている運転免許は普通自動車だけじゃあなかったんです。

日本で言うところの「大型自動車第一種免許」に相当する免許も持っているんだそうです。田舎の高校の先生になった時、その学校ではバスを運転出来る教職員が必要とされていたそうで、父親は大型自動車免許を取得したんですって。

高校の先生を辞めてから20年以上になりますが、その間バスなんて運転することは無かったのに大型自動車免許の更新は続けて来たそうなんです。そして、その免許の更新には筆記試験も運転技術試験も何もなくて、ただ料金を払うだけだったそうなんですよ。

そして、ここからが怖い話なんですけど…

今年の7月にクイーンズランドのポートダグラスに家族旅行に行った時に、ケアンズ空港からポートダグラスのリゾートホテルまでの移動にですね、父親はマイクロバスをレンタルして、自分がそれを運転しようと考えていたそうなんです。大型自動車免許を持っていますからね。

それを知った義妹(うちの夫の妹)がすぐに送迎サービスを予約したんだそうですよ。送迎サービスを予約したから、もう父親がマイクロバスを運転する必要はなくなったということにしたんだそうです。

父親がメルボルン市内で何度も交通事故を起こして、うちの夫が同乗していた時にも衝突事故寸前という出来事があって、夫も義妹も父親が運転を続けることに悩んでいた頃ですからね。そんな父親にバスを運転させるわけにはいきませんから。

マイクロバスといっても、普通車とは比べものにならない大きさでしょう?もう20年以上も運転していないのに、自分にはまだ運転出来ると思ったのが信じられません。


大型自動車免許という特別な運転技能を必要とする免許が、何十年間もただ料金を払うだけでずっと更新し続けられるっていうのは問題ではないですか?

何年も大型車を運転していなかったら、たとえ免許を持っていても突然運転しようとは誰も思わないだろうと考えるのは大間違いですよ。自分の能力を過信する人はいますからね。

タイ料理レストランでの夕食会の時、父親の運転免許は更新されて新しい免許証が届いたと言っていました。本人には免許証を返納する気などまったくありません。再び無条件で運転が出来るようになるために、来週2回目の運転試験を受けるわけですからね。

大型自動車免許の方は、もう自主的に返納するべきだと思います。バスが運転できなくても暮らしに何の影響もありません。返納する気がないなら運転試験を受けさせるべきですよ。確実に不合格になるでしょうし、バスの運転試験を受けるくらいならもうあきらめると思うかもしれません。

自分の能力を過信する自意識が高過ぎる人というのは、対応が難しいです。


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2025年8月29日

補聴器でいいこと尽くめ

昨日の話の続きです。

義弟(うちの夫の弟)の誕生日を祝うために昨日家族が集まったのは、「ホーリー・バジル」(Holy Basil)というタイ料理レストランでした。クロイドン(Croydon)という街にあります。

タイ人とオーストラリア人のシェフ夫婦が始めたというこのレストランは、この地域では最も人気のあるレストランの一つで、平日でも予約を取るのが難しいほどの人気なんですけど、お料理は一品が30ドルから40ドルと決して安くはないレストランです。

うちの夫が高校生の時に生まれた義弟は、今日が誕生日で41歳になりました。初めて会った時は、小学校3年生だったんですよ。あの子が41歳になったとは、本当にもう信じられません。

夕食会はうちの夫の父親が主催だと聞いていましたが、主催したのは義弟本人でした。義弟とスペイン人の奥さん、父親と中国人の奥さん、母親と事実婚のパートナー、そして私達夫婦とうちの息子の9人が集まりました。

父親はちゃんと補聴器を付けて来ていましたよ。思っていた以上に店内が騒々しくて、父親は何度か自分で補聴器を調整していましたが、焼き肉を食べに行った韓国料理店でのように会話が聞き取れなくて沈黙することもなく、昨夜はずっとおしゃべりをしていました。

ついに補聴器を使っていることを披露して、皆んなに褒められていましたが(皆んなこの日を待っていたんですからね!)、特に元妻である義母(うちの夫の母親)から盛大に褒められていました。

褒められて嬉しそうだった父親は、これからはもっと積極的に補聴器を使うかもしれません。うちの夫や息子とカフェで会う時にも使った方がいいですよ。

補聴器を買ったことを知人達に教えたところ、皆んな補聴器を使っていると分かったそうです。お隣りに住むテイラーさんが使っているのはスマートフォンを補聴器にするアプリで、これをBluetoothで接続したイヤホンで聞くんだそうですよ。

「ホーリー・バジル」(Holy Basil)の料理はどれも美味しかったです。皆んな満腹になるまで食べて、食事代は全部義弟が払ってくれました。写真関係のビジネスがよほど上手く行っているんでしょう、義弟は経済的に成功しているようですから、有り難くご馳走になりました。


それにしても、夫の父親が人が変わったようにイキイキしていたのは良かったです。家族が話すことが聞き取れるおかげで会話に参加出来たからだと思いますよ。いつもよりたくさん食べていたのも、楽しかったからではないでしょうか。

義母がいつものようにパワー全開でしゃべるのにつられて、父親もしゃべっていたのかもしれませんけど、それも良かったです。

父親は、新しい車を買おうと思っているという話をしていました。トレーラーを牽引するためのトウバーが付いたパワーのある車を買うつもりのようです。うちの夫から運転試験に合格することが先だと注意されていましたけど。

来週受けることになっている2回目の運転試験に合格して、再び通常通りに運転が出来るようになると信じて疑わない様子でしたよ。耳が聞こえにくいと運転にも影響すると思いますから、やっぱり補聴器は日常的に使った方がいいです。

メンタルヘルスにも良い影響があり、そのせいで身体も元気になって、認知能力の衰えも軽減されるなら、いいこと尽くめじゃないですか?もしかしたら運転試験には、本当に合格するかもしれませんよ。


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2025年8月28日

補聴器を買ったのに

うちの夫は水曜日と土曜日が仕事が休みです。休みの日に私とどこかに行ったりはしませんが、自分の父親とはカフェに行くんですよ。毎週必ず1回は行きます。

父親の家で木を切ったりアガパンサスを掘ったりもしますから、仕事が休みの日はいつも父親と一緒に過ごしていると言っても過言ではないのでございます。

私は行きたくないので、車を運転して夫を連れて行くのは息子です。行って一緒に仕事をしたりカフェで食べて来ますから、息子と祖父である夫の父親も親しい間柄になっているようです。

昨日の水曜日は、ついに補聴器を買った父親の話を聞くのを楽しみにして行きました。

「運転試験の結果と補聴器」という記事でも少し触れましたが、夫の父親は何年も前から耳が聞こえにくくなっていたのに、補聴器は「年寄りくさい」とか「別に困っていない」と言って使おうとしなかったのです。

うちの夫は、父親と話をしていると同じことを繰り返さなくてはいけないことが多いし、大きな声で話さなくちゃあいけないのでイライラさせられて来たのですが、父親はついに補聴器を買ったんですよ。

焼き肉を食べに行った韓国料理店で、聞こえないことを思い知ったらしいのです。店内には音楽が流れ、多くのお客さんで賑わっていて騒々しかったので、家族が話していることがさっぱり聞き取れなかったようです。

すぐに専門医に相談に行き、補聴器を買うことになり、注文していた補聴器が届いたと聞きました。

近ごろの補聴器は、付けていると分からないほど小型だし、音を大きくするだけではなく周囲の雑音を抑えて聞きたい音を聞こえやすく自動的に調整するそうですね。

聞こえ方は人それぞれで、聞こえづらい音や不快に感じる音も違うんですから、使い始めの頃は何度か微調整をする必要があるそうです。実際に使ってみて聞こえ方を改善して行くんだそうです。

父親は補聴器を買ったばかりですけど、使ってみたら今までどれだけ聞こえていなかったかが分かったんじゃあないかと、私達は思っていたんですよ。もっと早く使うんだったと後悔しているんじゃあないかと。

さて、昨日は父親が住んでいる家から歩いても行けるカフェで会ったそうです。先日の運転試験の結果、父親は一人では運転が出来なくなりましたのでね。

会って話を始めると、父親はいつものように「え?」「何?」「は?」の連発だったんですって。

なんと、せっかく買った補聴器を、

使っていなかったのですよ!

父親が言うには、補聴器は焼き肉を食べに行った韓国料理店のように騒々しくて会話が聞こえないような特別な状況のためなんだそうです。だから、まだ一度も使っていなかったのですよ。

「いやいや、そうじゃあなくて、日常生活のいろんな場面で使いながら微調整をしないと、ちゃんと聞こえるようにはならないんだよ」と、夫は言ったそうなんですが。

義弟(うちの夫の弟)の誕生日が明日なので、今晩は父親主催の夕食会があるんですけど、今晩行くレストランは平日でも予約が取りにくい人気レストランなので多くのお客さんで騒々しいはずです。音楽もかかっているはずですし。

そういう特別な状況のために補聴器を買ったので、今晩の夕食会では使うと父親は言っているそうですが、1回調整してもらっただけの補聴器で上手く聞こえるといいですけど。

まあとにかく、普段は別に困っていないから補聴器は必要ないと言っているそうなので、これからも「え?」「何?」「は?」を連発することでしょう。

そして、うちの夫は大きな声でゆっくり話し、聞き返される度に同じことを繰り返してあげなくてはいけないのでございます。


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2025年8月27日

あっという間にリンゴがなくなる理由

昨日も手がうずいて、それを我慢してまで晩ご飯を作ることもないだろうと思いましたので、うちの夫と息子に晩ご飯は自分達で何とかしてくれと言いました。

そうしたら、うちの夫は何日か前に仕事に持って行ったはずのスパゲッティボロネーズと蒸し野菜を温めて食べていたんですよ。

どうやら、持って行ったスパゲッティボロネーズと蒸し野菜を食べずに、ミートパイを買って食べたらしいです。それを昨日は偶然持ち帰っていたので、晩ご飯に食べたらしい。

夫は、お昼ご飯用に持って行ったものを食べた後で、ミートパイを買って食べることもあるらしいんです。痩せないはずですよ。

腎臓が一つになり、肥満問題を抱えているうちの夫は、小腹が空くとすぐにパイとかパンとかクラッカーとチーズとか食べますので、私は果物を食べろと勧めているんです。

本人も果物を食べた方がいいとは分かっているらしくて、自分でも買って来ます。オレンジは食べやすいからか、好んで買って来ます。私はオレンジが食べやすいとは思いませんが、夫はナイフで切ったりせず、まるでミカンのように皮をむいて食べるので簡単なのですよ。

言っときますけど、馬鹿力がないと出来ない技です。

リンゴは、フルーツボウルに常備していますし、本人も買って来るくせにあまり食べません。私が切ってお皿に置いておけば食べますけど、リンゴなんてかぶりついて食べるのがオーストラリアでは普通ですよ。

買って来て何日か経つと新鮮さが失われて、美味しくなさそうになるじゃあないですか?そうすると、新しいリンゴを買って来たりするから、古いのはふにゃふにゃになって行きます。

そういうふにゃふにゃリンゴが4個もあったんです。数日前のことですよ。

捨てるわけには行きませんから、面倒くさいけど、いつものように煮リンゴにしました。ふにゃふにゃリンゴを救済する一番の方法です。不味いリンゴの救済にもいいですよ。


皮はむいてもむかなくてもどちらでもオッケー。鍋かフライパンに入れてから、少しだけ水も入れて、蓋をして柔らかくなるまで煮るだけです。干しブドウも一緒に煮てもいいです。


酸っぱいリンゴだと少し砂糖を足して、味がない不味いリンゴだと砂糖だけではなくてレモン汁も足すといいです。

煮る時間はリンゴの種類によって大きく異なります。あっという間にドロドロになってしまうタイプもあるので、注意して煮ます。

煮て柔らかくなったリンゴは、ケーキ作りやデザートにも使えますけど、4個分の煮リンゴは、夫と息子が朝ご飯に食べるポリッジ(オーツ麦のミルク粥)に入れて食べて、あっという間に無くなりました。

リンゴは新鮮なのを食べる方が栄養的にはいいんですけどねえ。


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