気分の浮き沈みが激しい性格というのでは説明できないものが幾つもあるのですから、はっきりと病気であると考えるべきなのに、どうして私は「躁うつ病のようなパーソナリティー」だと考えてきたのか。そう思いたかったのかもしれません。
心の病気の研究が進み、診断のあり方や治療方法も変化してきています。 「躁うつ病」も現在は「双極性障害」と呼ばれ、双極性障害にも「双極 Ⅰ 型」と「双極 Ⅱ 型」に分けられるそうです。躁状態が他の人から見ても明らかに行き過ぎているが、仕事や家庭の人間関係に支障を来すほどではない場合は「軽躁状態」と診断され、これを「双極 Ⅱ 型」と呼ぶのだそうです。これは知らなかった…。
「双極 Ⅱ 型」は不安障害や摂食障害との合併もあり、また「軽い躁状態」と「軽いうつ状態」をくり返す「気分循環症」とか、「躁状態」と「うつ状態」を頻繁にくり返す「急速交代型」というのもあるそうです。
夫の気分の浮き沈みの周期が短いから「双極性障害」ではないと思っていた私は間違っていました。また、「うつ」のような状態の時にも自分の関心のある社会奉仕活動には夢中になったり、大きな声で元気に話しをしたりするので、「うつじゃないじゃん…」と仮病を疑ったりしたのも間違いでした。
コンディションはいろいろなのです。
双極性障害は「 Ⅰ 型」と「 Ⅱ 型」という独立した疾患として診断されてきましたが、現在では「 Ⅰ 型」と「 Ⅱ 型」の間に移行型もあると考えられているそうです。
非常に参考になったのは、イーライリリーの双極性障害に関するウェブサイトです。
今から思えば、「はあなるほどな、夫は病気だったのか」と思わずにはいられないエピソードが幾つもあります。浪費の数々、バカげた投資、ありえないようなサクセスストーリーへの期待、次々と思いつくアイデア、尋常でない行動力、家族を顧みなかった誤った判断の数々、そして長引くうつ状態。
しかしね、夫は病気なのだと分かっても腹が立つことは多いんですよ。家族として支えてあげなければならないと分かっていてもイライラするし、本当にしんどくなる。だから、私も抗うつ薬をやめられないのです。
皆さんの周囲に「うつ」ではないかと思われる方がいらっしゃったら、話題にするのを避けるのではなく、もっと気楽に話をしてください。また、「うつ」と思われている方も実は双極性だったり他の病気の症状として「うつ症状」が出る場合もありますから、医者に相談するのが良いと思います。
一番大切なのは、病気を理解すること。「心の病気」というのは、基本的に脳の病気だと考えることが必要だと思います。もし心臓が病気になるとその治療をするでしょ?胃や腸が病気になったり、目が病気になったりするのと同じように、脳が病気になることもある。そういう風に考えて、普通に話題にすることが大切です。
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