今日のマイ・トップニュース!
多くの新聞にも掲載されている記事だし、テレビのニュースでもやっていたので、すでに皆様ご存知かもしれませんが、紹介せずにはいられません。
知識と技術が足りない場合、DIY(Do It Yourself)には失敗がつきもの。歴史的価値のあるフレスコ画の修復となれば、なおさらである。
スペインの首都マドリッドの北東にBorjaという街がある。この街のSantuario de Misericodiaという名の教会に19世紀に描かれたイエス・キリストのフレスコ画があった。スペイン人の画家でエリアス・ガルシア・マルティネス(Elias Garcia Martinez)という人が描いたものだそうだ。
19世紀というとそれほど古くはないが、このフレスコ画は地元の信徒にとって大きな誇りであった。
ところが、この壁画は2年ほど前から痛みが目立ち始め、湿気のせいかここ数ヶ月はボロボロと崩れ落ちて「かなり心配せずにはいられない状態」になってきていた。
それなのに誰も修復しようとしない。大切なフレスコ画が失われていくのをただ黙ってみているしかないのか...。
この状況に心を痛めていたおばあさんがいた。81歳になるというこのおばあさん、誰も何もしないのなら自分が直してあげよう!と決意。絵の具と絵筆を手に、剥げ落ちた部分を描き直そうとしたのだ。
実際は、プロによる修復作業が行われることが決まっていた。そのため、関係者がフレスコ画の痛み具合を調べるために教会に行ってみたら、「どうしたのこれっ!」と、びっくり仰天!
フレスコ画は、マルティネスが描いたイエスの面影など完全に無くなっておりました。
「自分が何とかしてあげよう」という純粋な善意からの行為ではあったが、結果的には歴史的な価値のあるフレスコ画を台無しにしてしまったおばあさん。
テレビ局のインタビューに答えているのを見たけれど、「こっそりやっていたわけじゃないのよ。神父様も知っていたし、私が描いているのをみんな来て見ていたわよ。これは、まだ途中なんだから!ちゃんと完成させるつもりだったのに...」と、自己弁護しておりました。
でもですね、やはりさらに筆を加えてもっと台無しにする前に、彼女のDIY修復が発覚してよかったと思います。
現在、おばあさんが描いた部分を取り除き、元の状態に戻すことが可能かどうか、専門家による調査が行われているそうです。
一方、インターネット上では、このおばあさんの絵の方を残すべきという署名運動が始まっているとか...。
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