昨日は水曜日。うちの夫は仕事が休みでしたが、私が起きた時にはもう家にいませんでした。水曜日は献血に行く日でもあるのです。
前回は成分献血に行ったんですが、採血後に赤血球などの成分を体内に戻す針が詰まっていることにスタッフの方が気付くのが遅れて血液を取り過ぎたとかで、3ヶ月も献血に行けなかったのですよ。
昨日は大変楽しみにしていたんです。最近は私が車で送って行くこともありません。夫は早起きして、駅まで歩いて行って、そこからバスに乗ってリングウッド(Ringwood)の献血センターまで行くんです。
献血センターに行く途中で銀行の前を通ったので、現金を下ろしておこうと思ったそうです。昨日は給料日でしたからね。ところが早朝だったせいか給料がまだ振り込まれていなかったので、お金が下ろせませんでした。
これに気を取られたのかどうかは知りませんけど、夫はATMからカードを取り出すのを忘れたのですよ。そして、ずっとそれに気がつかなかったのです。
献血が終わり、家に帰る前に現金を下ろそうと思った時にカードが無いことに気づきました。そして、やっとカードを取り出し忘れたことに気づいたそうです。カスタマーサービスに電話をして事情を説明すると、(身分を証明できる)運転免許証を持って銀行の窓口に行くようにと言われたそうですが、夫は運転免許証を持っていないんです。視力のせいで運転が出来なくなりましたからね。
そこで、パスポートを取りに一旦家に戻り、それから私が運転して銀行に連れて行くことになったんですけど、そこからいろいろあったんです。
ついでにいくつか用事をしたいと言うので、私は運転手を務める覚悟を決めましたよ。銀行のカードも無事に戻り、アプリの不具合も解決し、用事が全て終わった頃に勤めているツールショップから連絡がありました。修理スタッフのウラジミールさんからボルトを買って来てくれと頼まれたと言うので、今度はボルトの専門店にも行きました。
ウラジミールさんというのはタジキスタン生まれのロシア人で、私たち夫婦をロシア式バーベキューに招待してくださった方です。お返しに日本式の焼き肉に招待しようと思っていましたが、奥さんの腰痛が悪化して長時間座っていることが出来なくなったとかで実現していませんでした。
奥さんの腰痛は、脊椎に問題があるのだけど手術が不可能だと聞いていました。ところが、長時間座っていられないどころじゃあなくなって、家に一人でいる奥さんが身動きが取れなくなったと電話をして来てウラジミールさんが早退することが増えていました。
その後、奥さんの健康状態はさらに悪化して、2週間ほど前から病院に入院されているんだと夫が言いました。
奥さんが病院にいる間はウラジミールさんも助かるだろうけど、介護が必要な状態の奥さんをこれからどうやって世話するんだろうかと話しながら私達は帰ったんですよ。そして、買ったボルトをウラジミールさんに渡すためにツールショップに寄ったんです。
私は駐車場で待っていたんですが、夫はなかなか出て来ませんでした。何かあったに違いありません。やっと出て来た夫の顔は曇っていました。
ウラジミールさんに病院から連絡があったのだそうです。奥さんが人為的な昏睡状態におかれたそうです。そして、話し合いのため今日の午前10時に家族が集まって欲しいと言われたそうなんですよ。ロシアで医者をしていたというお姉さんに連絡すると、お葬式の準備を始めた方がいいと言われたそうです。
私は腰痛が悪化したとしか聞いていなかったけど、脊椎の問題だけじゃあなかったようです。現在は肝臓と腎臓が機能していない状況なんだそうですが、肝臓と腎臓が機能していないと長くはもたないですよ。急な展開にウラジミールさんは動揺していたそうですが、そりゃあそうでしょう。
ウラジミールさん夫婦は、私と同じくらいの年齢です。ソ連の崩壊後、苦労してオーストラリアに移民された後、それまで以上の苦労をされて来た方達です。7ヶ月前にお目にかかった時には、腰が痛いとは言っておられましたがお元気そうだったのに。
お気の毒でなりません。
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