先日から話題にしている家族旅行を主催したうちの夫の父親ですが、現在78歳です。まだまだ元気で活躍している人が多い年齢です。
夫の叔母のジョーンも78歳ですけど、彼女はとても若々しいです。ずっと独身でしたので一人暮らしですが、友人が多いので活動的で充実した暮らしを楽しんでいます。もちろんまだ運転もしていますけど、私なんかよりもはるかに運転は上手です。
さて、夫の父親なんですけど、実は家族の間では認知能力の衰えが心配されているんです。今年続けて交通事故を起こしたからです。一度はうちの夫が同乗していた時に事故になりかけて、その時に父親の認知能力の低下を目のあたりにしたうちの夫は、父親が運転免許証を返納した方が良いのではないかと考え始めました。
運転のことだけではなくて、いろいろと心配になるような出来事がありましてね。ケトルに入れた水を沸かさずに、そのまま冷たいお水で入れた真っ白の紅茶を出してくれたこととか、電気毛布のコードがコンセントのある側とは反対側に付いていたのでコードが届かないからと使うのをあきらめていたとか。電気毛布を裏返せば済むことなんですけど、それに気が付かないわけですよ。
その父親が、家族旅行から帰って来てノートパソコンを買ったのです。旅行にノートパソコンを持って来ている家族がいて、デスクトップのパソコンしか持っていなかった父親は、自分もノートパソコンを持っていると便利だと思ったんでしょう。
一昨日の午後、早速買って来たノートパソコンの初期設定をしていたそうですが、トラブルが起きたのでうちの息子に助けを求めて電話をして来ました。買ったばかりのそのノートパソコンが不良品かもしれないと言いました。
初期設定というのは難しくないんですよ。電源を入れると自動的に表示されるセットアップ画面の指示に従えばいいんです。最初に住んでいる国(地域)の設定があります。「国または地域はこれでよろしいですか?」という画面が出ますから「オーストラリア」を選択して次に進めばいいんですけど、父親はこれが出来ないと言ったんです。
画面にタッチしてもパソコンが反応しないと!
父親が買ったノートパソコンは、スマートフォンのように画面に触れることで操作出来るタイプのノートパソコンではなかったのに、父親は画面に触れると操作出来ると思っていたようです。何度画面に触れてもパソコンが反応しないから、不良品だと思い込んだのです。
うちの息子が「タッチパッドでは操作出来ないの?」と聞きますと、タッチパッドが何のことか分からなかったそうです。
パソコンに詳しくない方のために説明すると、ノートパソコンにはキーボードの下にタッチパッドと呼ばれる四角い部分があって、ここを指先で触れたりタップしたりすることでマウスで操作するのと同じことが出来るのです。
息子はタッチパッドの使い方を説明したそうです。操作出来るようになった父親は大いに喜んで電話を切ったそうですが、その後は電話はかかって来なかったので初期設定は出来たんでしょう。表示される指示に従うだけですからね、難しいことではありませんから。
先週の家族旅行中、夫の父親は元気そうでしたけど、私は何度か心配になるような様子を見たんですよ。突然黙ってしまって反応がなくなる瞬間があったのです。数秒のことですけど、一瞬頭の中が真っ白になってしまっているような感じでした。
それを見て、「これは危険だ」と思ったんですよ。車の運転中にああいう状態になったら、たとえ数秒でも取り返しのつかない事故につながる可能性がありますからね。
運転能力については、実は VicRoads というヴィクトリア州の運輸交通局みたいなところに匿名で父親のことを報告した人がいましてね、父親に運転能力適性テストを受けるようにという手紙が届いたんです。
具体的にどういうテストだったのか知りませんけど、視力検査とか簡単な認知機能検査だったのではないかと思います。テストには合格したと聞いていましたが、実は運転試験を受けなくてはならなくなったそうです。
今月下旬に試験があるそうです。運転免許試験と同じように、被験者の車に試験官が乗り、試験官の指示に従って一般道路を運転する試験です。
もしも不合格になったら、交通の便の悪い山の中の家に今年引っ越して来たばかりですから不便になるでしょうけど、それは幸いなことだと私は思いますよ。
非常に自尊心が高い人で、自分の認知能力に問題があるとは思っていませんからね、運転免許証を返納する気など全く無いわけです。そんな人に運転をやめさせるには、これは一つの方法ですからね。
運転試験に合格したら、家族の心配は続きます。
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