2025年7月19日

もう出られない陰謀論の深い穴

昨日、友人宅に夕食に招待されたので行って来ました。その友人とは、昨年から度々話題にしている「陰謀論に洗脳された友人」です。

米国の陰謀論者達のYouTube動画やポットキャストで知った根拠のない話を信じ込んで、人が変わってしまった人です。

話す内容がどんどん右傾化して、ドナルド・トランプの過激支持者達が主張するようなことを言い始めた頃には少し閉口しましたが、教養のある頭の良い人ですから半分冗談ぐらいに聞いていたんですけど。

どんどんエスカレートしてドナルド・トランプに取り憑かれてたようになってしまい、イスラム教徒や移民を批判するようなことを言い、性的少数者に対して差別的な発言もするようになりましてね、ある時私達は大声を張り上げての言い争いになったのですよ。

その出来事があってから、私がその友人に会ったのは一度だけです。私達は20年近く良い友人関係で、定期的にお互いの家で晩ご飯を食べる仲だったんですけど。

うちの夫はその友人夫婦と何度か会っていますが、会う度に耳を疑うような話を聞かされています。

昨日もまた不愉快な話題となりました。

友人の奥さんも一緒にテーブルで会話していたうちは良かったんですよ。奥さんが見張っているという感じで、陰謀論の話題にはなりませんでしたし、ドナルド・トランプの話もしませんでした。

ところが、うちの夫と2人でビリヤードをし始めてからおかしな話題ばかりになったのです。最初は、うちの夫が最近オーストラリアで大きな話題になっていた毒キノコ殺人事件のことを話そうとしたんです。

ところが友人はそのニュースを知らなかったのですよ。友人はオーストラリアのニュースは聞いてもいないし読んでもいないのです。毎日中毒のように聞いているのは、米国の陰謀論者達のYouTube動画やポッドキャストなのです。

「この話を知っているか?」と声をひそめて友人が話し始めたのは、フランスのマクロン大統領の妻であるブリジット・マクロンさんのことでした。

大統領夫人のブリジットさんが、元は男性で性転換したトランスジェンダーの女性だと言うのです。そして、ブリジットさんは小児性愛者だったので、高校の教師の時に当時生徒だったマクロン大統領と関係を持ったのだと。

高校の教師をしていた頃は結婚されていて、3人の子供の母親だったはずですけど。この根拠のないデタラメ話を広めた女性は名誉毀損で訴えられて裁判になったはずですが、友人はこの話が国家ぐるみの隠蔽だと信じているのです。

陰謀論は続きました。

今度は飛行機雲の話です。

飛行機雲というのは、ご存知のように飛行機の航跡に出来る細長い線状の雲のことですが、あれは寒い日に息が白く見えるのと同じ原理で出来る雲ですけど。この飛行機雲がですね、実は航空機から空中に有害な化学物質を散布しているのだと言うのです。

日本や韓国などの国での人口減少や先日のテキサス州での洪水なども、これが原因になっていると言うのです。化学物質の散布は邪悪な目的で政府機関や闇の勢力によって行われているけれども、一般人には秘密にされているのだと。

友人がこんな話を本気で信じているとは、聞いていて信じられませんでした。気持ちが悪くなりましたよ。頭の中がどうかしてしまっています。

昨日は奥さんもピリピリしていて怒りっぽかったけど、日常的にこんな話を聞かされているなら、奥さんもストレスが溜まっているはずです。

どうしてこんな事になってしまったんでしょうか。

友人が毎日聞き続けているYouTube動画やポッドキャストの陰謀論者達が、自分達の誤りを認めて問題点を自ら指摘し始めない限り、もう元には戻らないだろうと思います。残念でとても悲しい気持ちになりました。


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