昨日は、うちの夫の目の検査に行きました。
夫の目のことは度々話題にしていますが、遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」なんです。眼の網膜には視細胞が密集していて黄色っぽく見えるので「黄斑」と呼ばれる部分がありますが、その周辺の細胞が徐々に死んでしまう病気です。
物を見ようとする時に焦点を合わせるのが黄斑部分ですから、ここの細胞が死んで来ているので、夫の視野の中心部分は黒っぽくなっていて見えなくなっているそうです。
加齢による黄斑変性は珍しい病気ではありません。タイプによっては治療法もあります。しかし、遺伝性の黄斑変性である「スターガルト病」は、視細胞が死ぬことが遺伝子で決まっているわけでして、治療法は無いのですよ。
最初にこの病気が見つかった時、眼科医の方がおっしゃったのは、出来ることは見えなくなる時に備えることだけだということでした。
いつも行っているイーストランド・ショッピングセンター内のメガネ屋に行きました。夫の目に関するデータは全てここにあります。「スターガルト病」というのは非常に稀な病気なので、うちの夫はここでは有名人なのでございますよ。
昨日は、ありとあらゆる検査をしてもらったんですが、視細胞が死んでいること以外に異常はありませんでした。メガネも、新しいものを作る必要はありませんでした。
眼底の写真は毎年撮ってもらっています。視細胞が死んでしまっている部分が黒く見える写真です。この病気が見つかった時には、黄斑部は黒ずんでいましたけど、黒い点々はほんの少しあっただけなのに、現在はこのようになっています。
昨年の写真と比べると、黒い斑点が拡大しているのが分かりました。離れていた斑点が拡大したせいで繋がったりして、斑点の間にあった視細胞が生き残っている部分が減っています。
それでも、まだ視細胞が生き残っている部分がありますからね、夫は焦点を合わせる位置をいろいろ変えることで黒っぽくなった視野の中に見える部分を見つけて、その見える部分を駆使して見ているそうです。
文字は、かなり小さい文字でも驚くほどよく読めていましたが、頭をあっちやこっちに動かしたり斜めに見たりしながら読んでいました。それでも、まだ読むことは出来るのですよ。
昨年の検査では、「O」を「X」と言っていたのでびっくりしたんですけど、昨日も「D」を「S」と言っていました。「D」が「S」に見えるというのは歪んで見えているからでしょう。
歪んで見えたり色の違いが分からなかったりするそうですが、それでも文字が読めている間は何とか仕事は続けられるでしょう。
しかしね、読めた思っても間違っていることがありますし、10セントコインと2ドルコインの違いが分からなかったり、すぐ目の前にある物が見えていなかったりするのは問題なんです。
昨年は転倒事故が何度かありました。
眼の中に入ってきた像が、黒い斑点上で結ぶと見えないわけですからね、見えているつもりで何も無いと思って歩いている場所で、見えていなかった物につまずいて転んだのですよ。突然転ぶとショックが大きいと思います。
ガソリンスタンドで転んだ時には、コンクリートの地面に胸から落ちて、何週間も肋骨が痛いと言っていましたけど、ひびが入っていたのかもしれません。
十分な明るさが無い時はほぼ見えていませんから、杖を使うなどの安全対策が必要になるでしょう。これから日が短くなって、通勤時が暗くなりますから要注意です。
また、日光によるダメージも指摘されたので、サングラスを使う必要もあるのですが、サングラスを着けると視界が薄暗くなるので見えにくくなるそうです。それは困りますよねえ。
まあとにかく、黒い斑点の間に視細胞が生き残っている部分がある限りは、なんとか文字を読むことは出来ると思いますが、かなり難しくなって来ています。
この1年間の進行具合から判断すると、仕事を続けられるのはあと1年か、良くても2年だろうと思います。視力のせいで大きな失敗をして、そのせいでクビにならなければの話ですけどね。
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