2025年1月7日

ハイキング中に死ぬ人続出?

ハイキングと聞いて想像するのは、山や林など自然の中のある程度は整備された道をリュックサックを背負った人達が景色を楽しみながら歩く姿です。

ハイキング愛好者に人気のスポットは、ビクトリア州にもいろいろあります。うちの息子は、昨年11月にマウント・バッファローという山にハイキングに行ったんですが、ハイキングでしかたどり着けない山の中のキャンプ場所で出会ったベテランのハイカーが勧めた場所の一つが、タスマニア州でした。

タスマニアには原生林の残る国立公園とか自然保護区がいくつもあって、雄大な自然を眺めながら歩きたい方には絶好のハイキングコースがたくさんあるそうなんですけど、ハイキング中に人が死んだというニュースを度々聞くんですよ。

つい先日もABC放送のニュースサイトに記事が出ていて、クリスマス以来3人目の死者だと書いてありました。「ハイキング中に死ぬ人が続出するってどういうこと?」と、私は思いました。

サウスウエスト国立公園のフェデレーション・ピーク(Federation Peak)と呼ばれる山でハイカー(オーストラリアではブッシュウォーカーとも呼ばれます)の死亡事故が続いているらしいんです。

記事によると、ハイカーが死んだのは落下事故が原因でした。このABC放送の記事の写真を見てくださいよ。


この人達がやっていることはハイキングですか?

なんであんなところを歩くのよ?

落ちたら死ぬじゃん!


オーストラリアにも山はたくさんありますが、エドモンド・ヒラリーという人類初のエベレスト山頂到達に成功した方が、オーストラリアの山の中でホンモノの山と呼べるのは、タスマニアのフェデレーション・ピークだけだとおっしゃったそうです。

これがそのフェデレーションピークです。


フェデレーション・ピークの山頂に立ってみたい考える人は多いらしいですけど、この岩山はそこまで行くのが大変で、高さ600メートルの切り立つ岩山に登るには、ロープとか道具に頼らずに、自分の体力とスキルだけを頼りに登ることになるんだそうですよ。

インスタグラムとかで山頂に到達した皆さんの写真を見て「よし自分も!」と考える人は多いのでしょうが、「決して気軽にハイキング出来る山ではないということを理解してください」と警察の方が話しているのを見ました。

フェデレーション・ピークは、体力と経験とスキルのある人でも困難な山なんだそうです。というか、これはもうハイキングと呼べるものじゃあないでしょ?

落ちたら死ぬと分かっていて自己責任で登る皆さんにどうこう言うつもりはないですけど、事故があるたびに救助だとか遺体回収とかで警察やレスキューボランティアなど大勢の人が関わるわけです。

タスマニアでは、先週の土日だけで3件の救助が行われたそうですよ。ハイキング中に体調が悪くなった方もいましたが、岩山の側面で身動きが取れなくなった2人の救助というのもあったそうです。


私はいつも思うんですけどね、誰がその費用を払うんですか?レスキュー隊員はボランティアということですけど、ヘリコプターを飛ばしたりしないといけないでしょ?それも無料なんでしょうか?

オーストラリアでは救急車は有料ですからね、救助に救急車や救急ヘリコプターが必要な場合は、無料なわけが無いと思いますけど。

日本には山岳救助保険みたいなものがあると聞いたことがありますが、オーストラリアでは聞いたことがありません。そもそも命の危険があるような山があまり無いですからね。しかし、タスマニアは話が違うのです。

上の写真の2人は岩山を降りているうちに身動きが取れなくなって、救助を要請したのは午後5時だそうですよ。つまり、救助活動は夜間に行われたんです。レスキュー隊員はヘリコプターで現地に到着し、空と陸から救助が行われたそうです。

こうした救助活動で多額の費用を請求されたなんていうニュースを聞いたことがありませんから、無料で行われているのかもしれませんね。

無料でやっているということは、政府から予算が出ているということですから国民の税金を使っているんですよ。ちょっと納得いきません。


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