今朝、メルボルン市内の歯科医院に行く娘に付き合って、久しぶりにメルボルンまで行ってきました。
メルボルン市内を走る電車は地下鉄でシティーループと呼ばれます。線路がループ状(環状)にメルボルン市中心部を一周するようになっているからでして、予約してあった歯科医院はパーラメント駅のすぐ近くでした。この駅は、パーラメントハウス(Parliament House)すなわちビクトリア州議事堂の地下にある駅なんですが、
大変だったんですよ!
まずは、パニック発作の不安があるうちの娘は、家を出る直前に何度もおトイレに行き、電車に乗る前に駅のおトイレに行き、その間とにかく待つしかないお母さん。それはいいんです。
行きの電車の中は朝のラッシュアワーということもあって混雑しておりまして、娘は眉間にシワを寄せて不安で気持ちが悪いのを我慢していましたが、パーラメント駅に着いたらすぐにおトイレに直行するつもりだったのでしょう。それは私も承知の上でした。
ところが、
メルボルンのシティーループは2階建て構造でして、私達が利用する路線の線路は一番下にあるんです。そこから長い長いエスカレーターに乗って地上に出ることになるんですが、娘は早くおトイレに行きたいものだからエスカレーターを駆け上がったのです。
利用客の皆さんは、エスカレーターでは左側に立ちますよね。右側はエスカレーターを上りたいお客のために空けておくわけです。娘はそこをタッタッタッタとすごいスピードで上っていくわけよ。
混雑する駅で娘とはぐれないようしなくちゃあいけませんから、お母さんも娘の後を追って上るしかないわけ。
ところが、このエスカレーターは、長さがデパートなんかにあるエスカレーターの軽く2倍はあるのです。そこを、日頃運動などしないお母さんがタッタッタッタと一気に上って息も上がったの。
ところが、
着いたのは2階建て構造の上の部分、つまり第1&2プラットフォームのところ。
そこからさらに、地上に出るまでの長い長いエスカレーターが、デパートのエスカレーターの軽く4倍はあろうかという長さのエスカレーターがあったのよ。
タッタッタッタとすごいスピードで上っていく娘。その後を追って必死で頑張っていたんですけどね、もう私ね、息が上がるどころじゃなくてね、大腿部の筋肉が悲鳴を上げ始めただけじゃなくてね、頭がクラクラし始めてですね、
残すところあと12メートルという所になって、
「もうダメだわ、お母さんムリだわ、脚が…」と、人目も気にせず大きな悲鳴を上げまして、エスカレーターの右側の手すりに寄りかかり、ハアハアと肩で息をしながら弱音を吐きましたら、娘は駆け上がるのを止めて下りてきて、左側に立つ人々の間の隙間に私を引きずり込んでくれたのでした。
実はこの時、私のすぐ後ろを上って来ていた若い男がいて、私がへたばって動かなくなった時、うちの娘と「What's going on?」というアイコンタクトがあったそうです。
それで、娘はエスカレーターを上るのを諦めたんだとか。
とにかく、
やれやれ助かったとその場に立っていると、あっという間に最上階に到着いたしました。あんなに無理して駆け上がらなくても大した違いはないんですよ。
そこで、娘はおトイレに直行。その間お母さんは待つしかありません。
やっと出てきた娘と並んで改札を出たら、なんと今度は地上に出るための階段があるじゃないの!
「やだあ、まだ階段があるう!お母さんさあ、日頃運動なんかしてないでしょ?もう脚も腰もガクガクしちゃって、ここんところの筋肉がね…」
と、日本語でまくし立てながらふと娘を見ると、
そこにいたのはアジア系の若い男!
私の右側にいたはずの娘は、いつの間にか左後ろを歩いているじゃありませんか!
こらあ、勝手に移動するなあ!
もう少しで娘(だと思っていたその男)にしがみつくところだったんですよ。危ないところだったわ。
ところで、親知らずですけど、歯科医院での診察の結果、親知らずを抜くのは来月16日と決まりました。
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