我が家の3人(私以外の人達)は、最後の最後になるまで物事を先延ばしにする人達であって、そういう傾向は何時も混乱とパニックとをもたらす。そのとばっちりが私にふりかかるので、本当に迷惑なのだ。
まあ、とにかく義母の家に持参するクリスマスプレゼントがちゃんと準備できたので、ホッとして眠ることができた。
そして、クリスマスの朝。
我が家から車で45分ほどのヒールズビルという街の郊外の広い広い農場に住む義母の家へ向かった。
農場内の丘の上からの眺め |
彼女の家に着くと、居間には大きなクリスマスツリーが飾られており、ツリーの下及びその周りにはおびただしい数のプレゼントが積み上げられているではないか!
ああ、やっぱりプレゼントを準備してきてよかった。持参したプレゼントをツリーの下に置いていると、義母が叫んだ。
「それは何!プレゼントはしないことにしようと言ってあったでしょう!皆んな、私の言うことを無視するんだからあ!」と、彼女は大喜びであった。
昨日は、彼女のパートナーのお兄さん夫婦も来ていたから、私達家族を入れて総勢11人だった。思っていたよりも少なかった。(このお兄さんは、法曹界では結構有名な弁護士であるらしかった。)
昨年同様、到着するなりシーフードをお皿に盛り付けるようにと指示された私は、娘のサチを誘って言われたとおりにする。文字通り山ほどのエビ、まっ赤っかに着色された偽装カニ肉風魚肉、タコのマリネ、ムール貝の酢漬け、スモークサーモンとスモークトラウトなどなど。
まだ10時半だというのに、シャンペンを飲みながらシーフードをもりもり食べながらのプレゼントタイムである。いやあ、さっき朝食を食べたばかりだというのに、朝からお酒とシーフードというのはねえ、なかなか食べれるものではありません。
大騒ぎのプレゼントタイムが終わり、しばらくしたらもうランチタイムである。
100人分はあると思われるロースト料理の登場だ。今年は、夫の弟がスペイン人のガールフレンドと一緒に帰って来ているし、義母のパートナーの弁護士兄夫婦と息子も来ているということで彼女は気合が入っている。
ナント、巨大ほぼ1頭分とも思われる豚肉のロースト!巨大七面鳥の丸ごとロースト!巨大骨付きハムのロースト!がドカンドカンドカンと登場した。
「うっわあ、すごっ!」
この3種類のロースト肉に、いつものローストポテトやサツマイモ、ニンジン、パーシニップ、エンドウ...といった焼いたり茹でたりした野菜と各種ソース類が添えられた。
シャンペンとシーフードでまだおなかがいっぱいの私は、これほどのご馳走を前にして、もったいないことにろくに食べることができないのだった。しかし、オージー達は違う。一体どれほど巨大な胃をしているのか、本当に驚かされる。
そして、皆が食べ終わったとたんに、義母はおなじみのクリスマスプディングを運んできた。クリスマスのデザートとして欠かすことのできないプディングというのは、こういうものです。
毎年、義母の姉が、家族の伝統レシピに忠実に、大量の乾燥フルーツ類と牛脂などを練ってこしらえるハンドボールのボールくらいの大きさの巨大団子は、1年かけて熟成される。これをクリスマスの日に、朝から数時間かけて大鍋でコトコトと茹でるのだ。
義母家では、これにブランデーバターとカスタードソースとホイップクリームとバニラアイスクリームをかけて食べる。
プディングの登場に「おお!」とうれしそうなオージー達。「おいおい、もうプディングを出すの?」と冷たい目で見る私。義弟のスペイン人のガールフレンドは、「ええぇ!」と狼狽している。そんな、たて続けに食べ続けられませんよねえ。
可愛らしく礼儀正しい彼女は、丁寧に断り、それでも義弟の皿から一口取って口に運んでとても美味しいと感想を述べるのだった。私も昔は彼女のように礼儀正しく無理して耐えていた...。
でも、今の私は違うんです。「私はいりません」とためらうことなく断れる。断っても別に失礼なことではないと知っているし、オージー達と同じように食べたり飲んだりしていると、大変なことになりますからね。
この間、ずっとワインやビールを飲み続けているオージー達。食事が終わると、眠くなるのは必至。いつの間にか誰もいなくなった。
昼寝から目が覚める頃には、もう夕方。夕食にはお昼のランチの残りと決まっているのだが、私達家族はちょっと退屈すぎてさっさと帰宅することにした。
こうして、いつものように「食べて飲んで寝て過ごすクリスマス」の一日が今年も終わったのでした。
お帰りの前に1クリックを!
0 件のコメント:
コメントを投稿