2025年10月31日

母のあんこ作りと親心

10月だというのにいつまでもだらだらと夏が続いていたのが、ある日突然寒くなり、秋を通り越して冬が来たみたいな岡山の田舎の実家で、毎日特に何かするわけでも無く過ごしています。

昨日の朝も冷え込みましたが、日中は20度以上まで気温が上がりました。気持ちがいいので、散歩を兼ねてセブンイレブンまで歩きました。田舎にもセブンイレブンはあるんです。実家からはゆっくり歩いても15分もかかりません。のんびり山沿いの道を歩いて行きました。

行った目的は、「きんつば」を買うため。数日前からあんこ系のお菓子が食べたくてたまらなかったのですよ。先週その店で買った「きんつば」が美味しかったのでもう一度買おうと思って行ったんですが、売り切れていたので大福餅と草餅を買って帰りました。

それを見たうちの母が、私に柏餅を作ってあげると言って、今朝早くから小豆を煮ていました。800グラム入り袋を全部煮たそうでかなりの量になっていましたが、それをこしあんにしていました。

私もメルボルンであんこは良く作りますが、こしあんは面倒なので作るのはいつも粒あんです。しかし、母は実に簡単にこしあんを作ったんです。

大きな鍋に手ぬぐいで作った袋を敷き、その上にざるを置き、軟らかく煮た小豆をざるに移してすり棒でつぶしていました。皮はざるに残り、あんこは手ぬぐいで作った袋に残り、鍋には水だけがたまるという仕組みなんです。

母がこしあんを作るのを本気で見て習ったことがなかったのですが、なるほどこうやって作っているのかと今更ですけど勉強になりました。私がフードプロセッサーで皮も全部ガッガーとつぶして作るこしあんよりもやはり舌触りがいいです。

メルボルンに帰ったら、母のやり方でこしあんを作ってみようと思いました。


母は90歳を超えていますが、お料理の手際がすごいです。あっという間にいろいろ作ります。65歳の娘に食べさせてやりたいと、毎日美味しいものをたくさん作ってくれます。

母と娘の関係というのは、歳をとっても変わらない特別なものがありますね。うちの娘が家に帰って来る時に、私が娘の好きなものを作って食べさせてやろうと思うのと同じ気持ちなのでしょう。

うちの娘は料理が好きでとても上手ですが、それでも一緒に料理をしていると私が教えてやれることはいろいろあります。

メルボルンに帰る日が近づいてきました。帰る前に私の大好物の蒸し器で作る五目おこわの作り方を習おうと思っています。


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2025年10月30日

みどりの窓口がない!

岡山市に本店を置く「中国銀行」は、岡山県でトップのシェアを誇る銀行なんですが、私の実家ある中西部の町は過疎化が進み、この町にあった支店が無くなったそうです。

振り込みとか支払いとか、大抵のことはオンラインで出来る時代ですが、うちの母にはそういうことが出来ません。用事がある時には一番近い支店がある高梁市まで行かなくてはいけません。

昨日は銀行に用事があったので高梁市まで私も一緒に行きましたので、ついでに来週帰国する時の成田空港までの列車の切符を買っておこうと思い、高梁市にある備中高梁駅に行きました。

実家から成田空港までは、5時間以上かかる大旅行なんですよ。備中高梁から岡山まで行き、そこから新幹線で品川まで行き、品川から成田エクスプレスで成田空港まで行くのです。3つの特急券が必要で、すべて座席指定が必要です。時間がかかる新幹線はグリーン車を利用して窓側の席を頼むつもりでした。

何かあった時のことを考えて早めに空港に着くようにしたいと思いました。備中高梁駅の「みどりの窓口」で相談しながら時間を決めようと思っていたら、

「みどりの窓口」がなかったんです!

改札口の近くで掃除をしていた人に「すみません、この駅にはみどりの窓口はないんですか?」と聞いたら、「みどりの窓口って何ですか?」と言われました。20年近くも日本に来ていなかったので知らなかったのですが、多くのJRの駅で「みどりの窓口」は廃止されたんだそうですね。

岡山県には、人が対応してくれる切符売り場のある駅は4つしかないんだそうです。

備中高梁駅には、私が買いたい切符を売る機械は一つしかありませんでした。私の前の人がその機械で切符を買おうとしていましたが、機械に取り付けられていた受話器でオペレーターと話しながらやっていましたが、結局その人は切符を買うことをあきらめたようでした。

私は「みどりの窓口」で相談しながら時間を決めるつもりでしたが、それは諦めてiPhoneで列車の時間を調べました。その時間で切符の購入を試みたんですけど、

わけが分からん!

そうこうしているうちに私の後ろに人が並ぶし、発券機が1台しかないんですから、もたもた時間をかけてやっていられないんですよ。操作を取り消してしばらく待っていました。そして他の人がいなくなってから再び挑戦したんですが、よく分からないんです。

そこでオペレーターの助けを借りようと思ったら、順番待ちが3人と表示されました。待っているうちに再び私の後ろに人が並び始めましたから、もう機械で買うのは諦めました。

人が対応してくれる切符売り場のある4つの駅の1つは倉敷駅です。私は倉敷まで行くことにしました。そうしたら、次の普通列車まで待ち時間が1時間!

そんな…

仕方がないから特急「やくも」に乗ることにして特急券を買おうとしたけど、これも買えず。結局、特急列車の中で割高料金の特急券を買いましたから、倉敷まで行くだけで1880円もかかったんです。(泣)

切符は、倉敷駅の「みどりの窓口」の行列に並んで、スタッフの方と相談しながらちゃんと買えました。私以外の方は、来週の新幹線の切符とか、私が買ったような複数の切符を家族分とか、機械では買いにくい切符を買っていらっしゃいましたよ。

切符はインターネットで簡単に買えるとJRは宣伝していますが、インターネットやスマホの操作に不慣れな高齢者には、1台しかない発券機で複数の切符を座席指定しながら買うなんて無理です。

不便になったものですね。駅が無人になって、切符を買うのに苦労している方が大勢いらっしゃることでしょう。

今日の新聞にJR西日本の全線が赤字だという記事を読みましたが、利用しにくいJRを避けて費用が高くついてもタクシーを利用する人が多いのも納得です。


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2025年10月29日

悪夢の国際郵便小包とパニック

家の片づけをしていて見つかった古いアルバム、そしてアルバムに貼れてもいない大量の写真。

日本に来てから購入した22センチの靴(日本でしか手に入らない!)やユニクロの長袖の服(オーストラリアのユニクロは同じ商品でも日本で売られている商品よりも袖が4~5センチ長い!)や母から譲ってもらった服やエプロン。

アマゾンで買った調理器具や娘が備中国分寺で買った絵や息子の荷物。

日本滞在中に荷物がかなり増えましたので、箱に詰めて送料の安い船便で送ることにしていたんですけど、

日本郵便の国際小包が面倒くさすぎる!

紙の送り状というのがなくなっているんですね。オンラインで全部やらなくちゃあいけなくなっているんですけど、「国際郵便マイページサービス」というやつにアカウントを作って送り状と必要な書類を作らなくちゃあいけません。

依頼主とか送り先の記入は簡単ですけど、内容品リストの作成が完全に悪夢のレベルなんですよ!

私が箱に詰めた物は全て個人的なもので、多くには値段なんて無いんですけど、いちいち品名や値段を登録しなくちゃあいけないもんですから、あまりに面倒で郵便で送るのはやめたんです。

実家のある町では郵便以外に海外に荷物を送る選択肢がありません。そこで、全部の荷物の重さを量ってみたら何とか機内に持ち込める30キロ以内に収まりそうだったので、箱はヤマト運輸で成田空港あてに送ることにしました。

その箱詰め作業のついでに、昨日はスーツケースを整理したんです。

そうしたら、

パスポートが見つからないの!

パスポートは滞在中には持ち歩く必要がないので、スーツケースに入れたままにしていたんです。ところが、いくら探してもない!

全てのポケットを探したけどない!

ハンドバッグや小さい旅行かばんの中もあらゆるポケットも探したけど、どこを探してもパスポートは見つからなかったんです!

成田空港に送る箱も開封して中身を全部出して調べたけどない!

そうこうしているうちにヤマト運輸の方が集荷に来てくださいました。パスポートが無いと帰れないけど、成田空港に送った箱は出発日に受け取らなくてはいけません。しかし、予定通りに帰れなくなる可能性が出て来たから、箱が受け取れなくなる可能性も出て来たわけですよ。

私は心臓がバクバクして来て、顔が真っ赤にほてって、喉はカラカラになって上手く喋れないほどになって、完全にパニックモード!

パスポートが見つからないことを知った母も心配して一緒に探し始め、実家の金庫の中まで探し(そんな所に入っているわけがないのに!)、座布団や布団の下や絨毯の下まで探し(そんな所にあるわけがないのに!)、オーストラリア領事館にパスポートの再発行を頼むしかないと思い始めた時ですよ。

母が私がデスク代わりに使っている座卓の上にあった小さなポーチを指さして、「それは何?」と聞きました。その小さなポーチには、私の薬が入っていたんです。

「これには薬を入れているのよ」

そう言ってポーチのファスナーを開けたら、中には薬と一緒にパスポートが入っていました。

なんでこんなところにある!

「誰が入れたの!」と言っても、私以外に入れる人はいないわけですけど、私にはそのポーチにパスポートを入れたことなど記憶にないんです。

いやあ…

見つかって良かったですけど。

心臓も胃もおかしくなりましたよ。おかげでドジャーズが18回の裏にサヨナラ勝ちするところを見逃しました。


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2025年10月28日

秋晴れの日の干し柿作り

私の下の妹の義父さんは、80歳を超えても大変お元気で、同居しておられる長男夫婦を含めた家族のために毎日のご飯作りにも奮闘されておられるそうです。

お料理の味付けがいつも大雑把で、お寿司を作る時でさえ寿司酢を目分量で作るため味が作るたびに違い、先日作った1升のお寿司はご飯が酸っぱい上に具材の味付けが薄くて、正直美味しくなかったと妹は言っていました。

味はどうかと聞く義父さんに妹は正直な感想を言ったそうで、妹はこの義父さんとは大変良好な関係なのでございます。義父さんから「フミちゃん、フミちゃん」と何かと頼りにされている妹の話を聞くたびに、うらやましくなるような仲良し家族なんですけど。

この義父さんは、農業にも励んでおられて、家族だけでは食べきれないお米や野菜や果物を妹に言づけて、うちの母に下さるのでございます。

昨日、早い昼食を終えて食器を洗っていたら台所の勝手口が突然開いて、その妹が入って来ました。大きな袋いっぱいの野菜を抱えていたんですけど、持って来たのは野菜だけではありませんでした。大量の柿を持って来ていたんです。

干し柿用の渋柿です。大きなコンテナ2個分でしたから、200個近くあったのではないでしょうか。

「うわっ、こんなにもらっても困るじゃん」と思ったのは私だけ。毎年この時期に干し柿を作っている母にとっては、ありがたいことなのです。

妹が帰った後、母は早速干し柿作りを始めました。母は包丁で皮をむき始めましたが、義父さんが下さった柿はとても大きくて包丁では大変だったので、ピーラーでむいた後に包丁で仕上げていました。

手が痛い私は、柿の皮むきは手伝いませんでした。皮をむいた柿を熱湯に通すとカビが来にくいという義父さんからのアドバイスを聞いて湯通しをすることにしたので、私がそれを担当しました。あとは、洗い物を立てだっただけで私はほとんど何も手伝っていません。

夕方が近づいたので、昨日は50個吊るしたところで作業は終了しました。


今日、次の50個を吊るすそうです。もらった柿はご近所の方にも分けたので、我が家の分は100個ほどになりますが、100個も誰が食べるんでしょうか。

まあとにかく、うちの母は活動的だし何でも作れます。ただね、干し柿作りの作業は母一人では難しかっただろうと思いますよ。柿の皮をむいたり熱湯に通したり紐に取り付けたりという作業は一人でも出来たでしょうけど、とにかく重いんですよ。

洗濯物を干す竿にかけているんですが、竿を持ち上げながらそれぞれ10個もの大きな柿が付いた紐をひっかけるのは簡単ではありません。そこのところは、私が手伝えて良かったです。


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2025年10月27日

へその緒をオーストラリアへ持ち帰る

膝を痛める原因になった実家の2階の大片付けから2週間が経ち、膝も回復したので2回目の片付けをしました。まだ残っていた不用品を燃えるごみと燃えないごみに分類して袋に詰めました。

うちの母は90歳ですが、この歳になると親戚の人が亡くなったり介護施設に入ったりすることも多いですけど、そういう時に処分に困った家族から引き取って保管して来た衣類もたくさんありました。

今後使うことは無い衣類ですからね、処分した方がいいと母を励まして、私が袋に詰めました。この家には、まだまだ不要な衣類が山ほどありますが、2階の2部屋はほぼ空っぽになりました。

実家での滞在もあと1週間となった今朝、母が突然言いました。

「へその緒があるけど欲しい?」

「いらない!」と即答した私ですが、日本では子供が生まれた後、取れたへその緒を大事に保管しておく伝統があるんですよね。うちの母は、私と2人の妹のへその緒を大事に保管していました。

家で生まれた私と上の妹のへその緒は和紙に包んでありました。病院で生まれた下の妹のへその緒は桐の箱に入れられて、生年月日や生まれた時の体重や身長などの記録も書かれていました。

和紙の包みを開けてへその緒を見てみましたが、65年も経ったへその緒は白い粉が付いた黒い干からびた物体で、くしゃくしゃの塩昆布みたいでした。あの白い粉は何なんでしょうか。乾燥剤かカビでしょうか。

私はそれをもらいたいとは思わなかったんですが、うちの娘が欲しいと言うので、とりあえず家に持って帰ることにしました。

オーストラリアには動物性の物の持ち込みは出来ませんから、へその緒など持ち込めないだろうと思いますよ。検疫で廃棄処分になるんじゃあないかと思います。でも一応持って帰ってみます。

母は「カバンの中に入れておいて黙っていれば分かりはしない」と言いましたが、そういう違法なことはしたくない性分ですから、ちゃんと申告して検疫でどのような判断になるか、またこのブログで報告します。


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