次々に精神的な病気に苦しんだうちの娘は、ハイスクール12年生の時にはパニック障害で次第に学校以外には出かけられなくなり、VCEの最後の試験が終わった後は家から出られなくなりました。
メルボルン大学への進学が決まった後、薬の服用とカウンセリングを続けながら、途中で薬を変えたりして、なんとか我が家と大学の間を電車と路面電車で行ったり来たりできるようになるまでに何ヶ月もかかりました。
練習は、まずは家を出て、一番近くのバス停まで歩いて行ってみるというところから始めたんですよ。
電車と路面電車はなかなか一人では乗れるようにはならず、しばらくお母さんが付き添って通学しました。
娘のパニック発作は、おトイレに行きたくなるということと強く関連していましたので、電車に乗らなくてはいけない日、つまり大学に行く日は、水分を取らないようにしていました。というか、不安が強くて水分を取れなかったのでしょう。
ですから、家に戻る頃には喉がカラカラで、暑い日など脱水症状寸前と言ってもよいほどでした。帰宅するとキッチンへ直行し、まずは水を飲むのが常だったのです。
パニック発作が始まる前には、摂食障害にも苦しみました。一時期は全く何も食べなくなりました。食べることができるようになってからも、食べてはいけない食品というこだわりがあって、菜食主義になったり、健康食品を狂信したり、いろいろありました。
今年に入ってから目を見張るように良くなって来た娘ですが、頭を丸刈りにした頃から自信に満ちた様子になり、大変明るく前向きになりました。
食べ物も、今では何でも食べるようになり、バターや砂糖が入ったものでも食べるし、肉も食べるようになったんですよ。
そして、今朝のこと。
第1セメスターの試験で早朝に家を出ることになっていた娘が、コーヒーを飲んでいました。
コーヒーが大好きで毎朝飲むのですが、大学がある日の朝は飲まなかったのに。今日は試験のため電車に乗らなくてはいけない日だということをうっかり忘れていたのか、もう大丈夫ということなのか。
私は何も言いませんでした。
ただ、
あっ、コーヒーを飲んでる…。
そう思って、
ここまで回復したんだなあと。(ついでに、すごい頭だなあとも思ったけど。)
いつかこんな日が来るとは信じていたけど、ちゃんとこんな日が来て本当によかったです。
今日の生物学の試験のためにずっと復習していました |
ぬいぐるみのコロちゃんが勉強の慰め |
本物の犬が飼えないので、このぬいぐるみを抱っこして勉強していました。緊張や不安の解消に犬が役立つのだそうです。
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