2026年5月8日

ダニと哺乳類の肉アレルギー

今から4年前の2022年、ニューサウスウェールズ州のセントラルコースト(Central Coast)に住むジェレミー・ウェブ(Jeremy Webb)さん(当時16歳)が、友人達と出かけたキャンプでビーフソーセージを食べた後に呼吸困難となり亡くなりました。

最初は喘息の発作と診断されたそうです。ジェレミーさんは、それまでにも度々呼吸が苦しくなる症状を経験していたそうですが、喘息の発作が原因で亡くなったとは納得できなかったご両親が詳しい検査を求めておられたそうです。

そして、ようやくジェレミーさんが亡くなった本当の原因が分かったというニュースがありました。ダニに咬まれたことによる哺乳類の肉アレルギー(Mammalian Meat Allergy)が原因だったそうです。

聞いたこともない話だったので私はびっくりしたんですが、おそらくこれをお読み皆さんもご存じではないだろうと思います。

このアレルギーは、アルファ・ガラクトースという炭水化物に対するアレルギーで、この物質は肉以外にも牛乳やゼラチンなどの哺乳類製品に含まれるそうです。

そして、驚いたのは、このアレルギーが特定のダニに咬まれることで発症するということなんですよ。

この特定のダニというのは、オーストラリアの南東部沿岸地域に多く生息しているそうで、ジェレミーさんは子供の頃に何度もダニに咬まれたことがあったんですって。

アレルギーの症状は、軽いものから命に関わるアナフィラキシー反応までいろいろです。このアレルギーが原因で亡くなったと確認されたのはジェレミーさんが世界で2人目だそうですけど、まだあまり知られていないアレルギーですから、分かっていないだけかもしれません。

ABC放送のウェブサイトには、牛肉を食べて心停止となり病院に搬送されたシドニー在住の女性の記事もありました。

この女性は命が助かりましたが、4日間の検査でも原因は分からなかったそうです。しかし、後日この哺乳類の肉アレルギーだったことが分かったのです。肉を食べて心停止になった日の10日前に、ダニに咬まれていました。

ちなみに、この女性は住んでいたシドニーからダニのいないタスマニア州のホバートに引っ越したそうですよ。ダニのいるシドニーでは、庭で洗濯物を干すことがサメのいる海で泳いでいることくらいに感じるようになったからだそうです。


ダニに咬まれることにより発症する哺乳類の肉アレルギーが初めて報告されたのは、2007年だそうです。その後、報告は増えているそうですけど、ダニが増えているのか、このアレルギーが知られるようになって検査ができるようになったから診断が増えているのか、そこのところは不明です。

報告される国や地域が増えていることから、このアレルギーを引き起こすダニが、すでに分かっているダニ以外にもいるのかもしれないそうです。

しかし、私達にはダニを見てアレルギーを引き起こすやつかどうかを判断するなんて出来ませんからね、大事なことは咬まれないようにすることしかないでしょう。

蚊に刺されたりダニ咬まれたりして感染する病気は、日本脳炎とかマラリアとかライム病とかいろいろいますけど、哺乳類の肉アレルギーになることもあると私は初めて知りました。

うちの夫がクイーンズランドのモートン島で咬まれまくったミッジは、病気を媒介するとは考えられていませんが、分かっていないリスクがあるかもしれませんしね。大事なことは咬まれないことです。

家の周囲に蚊やダニが発生しないように手入れをするとか、吸血虫がいる場所に行く時には服装に注意して虫除けスプレーを使うとか、とにかく刺されない咬まれないための対策が重要ですよ。

私は普通の人以上に吸血虫に好かれる体質で、うちの夫なんて「ヒロコが一緒だと蚊に刺されない」と断言するくらいなんですけど、私の対策は吸血虫のいる場所には「近寄らない」でございます。

アウトドア派の皆さん、山歩きやキャンプがお好きな皆さん、特にオーストラリアでそういうことをやろうかと思っている方は、吸血虫以外にも危ない虫や毒ヘビがいろいろいますので、行く前によく学習してください。


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