2026年2月3日

熱波と高温と悲劇の話

最近、日が短くなって来たことが分かります。うちの夫は朝の6時過ぎに仕事に出かけるんですが、その時間が暗くなって来ました。懐中電灯がないと危ない暗さです。

道路には街灯がありますから普通の視力の人は懐中電灯などなくても問題なく歩けますが、薄暗いと物が見えないうちの夫には危険なんです。

夏時間が終わるのはまだ先で、今年は4月5日です。夏時間が終わると時計の針を1時間戻すので、朝の6時は5時になります。その頃の6時はもう真っ暗でしょうから、それが5時ということになれば暗くても気分的にはマシなんですけど。

それはともかく…

10年間もツールショップに勤めて来たうちの夫は、いろいろなお客さんを相手に様々な経験をして来ましたが、土曜日に初めての経験をしたそうです。

その日一番最初のお客さんでした。そのおじさん(と言うかおじいさん)は、店に入って来るとカウンターのところにいたうちの夫の方に真っ直ぐに歩いて来ました。

そして、自分が買いたいツールをあれこれとうちの夫に伝えているうちに、突然嗚咽して泣き始めたんだそうです。

このおじさんはですね、ヴィクトリア州中北部で農場を経営されているんだそうですが、熱波の時の火災で被害を受け、持っていた道具や機械の全てを失ったんだそうです。

住んでいた家のことは話されなかったようですが、被害があったのかもしれません。家族か知り合いの家に避難しておられたから、農場から遠く離れたメルボルンのツールショップに道具を買いに来られたのかもしれません。

毎年多くの人が森林火災で家や牧場や農場を失います。今年も、このおじさんのように被害を受けた方が大勢いらっしゃいます。亡くなられた方もいらっしゃいます。そのお一人は、牧場を経営している方でした。家畜を残して避難できず、牧場に残って消火を試みておられたようです。

この夏発生した火災は、まだ燃え続けている所があります。そして、夏はまだ終わっていません。


今年はもう熱波が来ないことを祈りたいですが、森林火災に関わる気象条件は、今後さらに悪化する見込みなんだそうです。

先週、オーストラリアの観測史上最高気温が更新されました。南オーストラリアのアンダムーカ(Andamooka)とポートオーガスタ(Port Augusta)というところで、気温が50.0度になったんですよ。

気象の専門家は、年に何度か50度を超えるような暑さになることが、これからは普通のことになるだろうと言っています。そして乾燥していますからね、森林火災は防ぐことが出来ないんです。備えるしか無いのです。

オーストラリアの森林火災は「ブッシュファイア」と呼ばれることからも分かるように、ブッシュ(低木)や枯れた下草が燃えることが多いです。それば、強風の日には信じられないようなスピードで燃え広がり、牧場や農場が被害を受けます。

火災のリスクがある地域で農業をしておられる方は、保険に入っておられるんでしょうが、保険料は高額で十分な補償がもらえないことも多いと聞きます。

うちの夫の目の前で慟哭されたおじさんも、よほど苦労されているのでしょう。農場をやっておられる以上、道具がないと何もできませんからね、買いに来られたんでしょうけど。

夫には、話を聞いてあげることくらいしか出来ませんでした。あとは、おじさんが購入したい道具を出来るだけ良い値段で売ってあげることだけです。

とてもお気の毒だったと、夫は言っていました。


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