それなのに、睡眠時間が1時間半だった私はゾンビのようになっていました。もっとひどい状態だったのが息子ですよ。風邪の症状が悪化して咳がひどくなり、痰が出続けていました。それでも、寒がっていなかったので熱は下がったようでした。
この日の朝も、ポリッジ(オーツ麦のミルク粥)を作って食べました。2日連続で朝も晩もポリッジを食べて、息子も私もうんざりしていました。毎日ご馳走を食べに出かけていた夫には分からなかったでしょう。
翌日はメルボルンに帰る日でした。息子は完全に病人状態でしたから、こんな状態で飛行機に乗ってもいいのかと悩みました。メルボルン空港に着いてから家まで誰が車の運転をするのかという問題もありました。ゾンビ状態の私に夜の運転など不可能ですからね。
この日は、うちの夫もほぼ一日中昼寝をしていたので、我が家の3人は全員がホテルの部屋で寝続けた(私は眠ってはいないけど)最終日だったんですよ。最悪でしょ?
お昼過ぎまで寝て、息子はかなり良くなったように見えました。お腹が空き過ぎていたので、夫の父親に気兼ねをしながら再びホテルのレストランに行きました。和食が恋しくなっていた私は「弁当ボックス」という料理を頼んだんですけど、それは握り寿司4個と小さな巻き寿司が少々と4種類のどぎつい色をした漬け物が大量に乗ったプレートでした。「ボックス」じゃあないのです。
小さな紙コップには醤油がなみなみと入っていましたよ。たった4個の握り寿司のために。これが40ドル近くしたんですけど、史上最悪に不味い寿司でした。料理が出てくるまでに1時間近くかかったので、ご飯を炊いていたんではないかと思います。そのご飯がですね、ベチョベチョなのに芯があって、味も悪くてね、食べれたものじゃあ無かったです。
ポートダグラスの5つ星高級リゾートホテル「シェラトン・グランド・ミラージュ・リゾート・ポートダグラス」では、お寿司はやめておいた方がよろしい。お金を捨てるようなものです。
夜になり、晩ご飯に再びポリッジを作って食べた頃、タイ料理レストランに行こうという連絡が入りました。夫は出かけて行きましたが、息子と私は行けるわけがありません。
こうして、後半の2日間をホテルの部屋で過ごし、ポリッジばかり食べ続けた私と息子は、私は1キロ、息子は1.5キロも体重が減ったのでございますよ。旅行でご馳走を食べ過ぎて太ると思っていたのに痩せるとは!
世界最古の熱帯雨林「デインツリー」へは行きませんでした。レンタカーが借りられず、ウーバーを使うと数百ドルもかかると分かったからですけど、息子が病気になりましたし私はゾンビ状態ですからね、行くのはあきらめました。
こうして、翌日の土曜日に、ケアンズ空港からメルボルンに戻ったわけですが、ポートダグラスとケアンズの間の道路は、最近の大雨による洪水や土砂崩れのせいで各所で工事をしていました。海の水が泥色なのも大雨のせいです。飛行機から見ると大規模に海が泥色になっているのが分かりましたよ。
格安航空会社ジェットスターは、帰りの便は遅れませんでした。安いだけが取り柄の航空会社です。長距離では利用したくないです。
息子は帰りの日はかなり回復していて熱もなかったですけど、咳が出るのでずっとマスクをしていました。風邪を他の乗客にうつしてはいけませんからね、本来なら乗るべきではなかったかもしれません。メルボルン空港からの車の運転も頑張ってくれたので助かりました。
家に戻ってから息子の風邪は悪化しました。10月に日本に旅行する時にこういう事にならないように気をつけなくてはいけませんよ。
私の睡眠不足は解消しました。自分のベッドで寝たら、ぐっすり7時間ぐらい眠れたんです。もちろん睡眠薬なしで。昨夜もぐっすり眠りました。涼しいし(と言うか寒い)真っ暗だし静かだし誰かのせいでベッドがグワングワンと揺れたりしないし。
やはり、睡眠のためには自分だけの寝室で一人で寝ることが必要不可欠です。
まあとにかく、自分の家は気楽でいいです。「身の丈にあった」という言葉がありますけど、熱帯地方の高級リゾートホテルというのは、私には分相応ではないです。私の興味関心にもまったく合いません。最初から分かっていたことですけどね。
ポートダグラス、美しい場所ですけど、もう二度と行くことは無いでしょう。