2025年6月8日

タスマニアで転落死亡事故

タスマニアをレンタカーで旅行していたブリスベン在住の若いカップルが、橋から車ごと転落して亡くなったというニュースがありました。カップルの男性は日本人だったそうで、このニュースは日本でも報道されたようですね。

このお二人は、水曜日には帰宅する予定だったのに戻らず、連絡も取れないために心配した家族が警察に相談したようです。レンタカーも返却されていなかったことから、捜索が始まったそうなんですけど。

携帯電話のデータから、火曜日の午後2時にはセントヘレンズ(St Helens)という町にいたことが分かり、セントヘレンズから北に向かったと思われたことから、州警察と捜索救助チームがヘリコプターも使って山の中の道を捜索したそうです。

主要道路で事故に遭っていればすぐに分かりますからね。

川に転落した車が発見されたのは、金曜日の午後5時半頃でした。もう暗くなる時間です。

ABC放送の記事とタスマニア警察の発表を読みましたけど、現場はものすごい山の中です。「どうしてこの道を使った?」と地元民なら首をかしげるような舗装されていない狭い山道で、フェンスもガードレールも無い小さな橋から数メートル下に転落していました。

お一人は車の横で、お一人は20メートルほど下流で見つかったそうです。転落したのは火曜日の午後だと思われるそうです。

原因はまだ調査中ですが、天気や野生動物が影響しているかもしれません。火曜日は雨が降っていましたし、道がぬかるんでいた可能性もあります。タスマニアの冬の天気は変わりやすく、見通しの悪い曲がりくねった狭い山の中の未舗装の道路を運転するのは、慣れていない人には非常に危険です。

野生のカンガルーも、よく事故の原因になります。私はスーパーへ行く近道に山の中の曲がりくねった細いでこぼこ道を走っていて、突然現れたカンガルーとの衝突を避けようと急ブレーキを踏んだら車がスリップして危ない目に遭ったことがあるんですけど、人が住んでいないような山の中では何が起きるか分かりません。


ABC放送のニュース記事では、気になる問題も指摘されていました。グーグルマップのような地図サービスが誤ったルートを表示することがあるという問題です。

つい先日のことですが、義弟(うちの夫の弟)が住む家の裏の狭い未舗装道路を初心者マークを付けた1台の車が牧場の方に走って行くのが見えたそうです。この未舗装道路の入口には「この先私有地」の看板が付けてあるんですけど、入って来る車が後を絶たないのですよ。

義弟が牧場に行ってみたところ、その車は牧場の中で立ち往生していました。

「何やってるんですか?」
「いやあその、ナントカ道路に出ようと思っているんですけど...」

話を聞いてみると、地図サービスのカーナビで表示されたルートを来ただけだったんですが、そこに通り抜けられる道路など無いのですよ。

タスマニアでも、観光客が地図サービスの間違いのために道に迷ったりトラブルに巻き込まれることが少なくないそうです。川に転落して亡くなられたカップルも、わざわざ何十キロも山の中の未舗装道路を走ってみたいと思ったわけではなくて、地図サービスに表示されたからそのルートを行ったのかもしれません。

セントヘレンズ(St Helens)からパイオニア(Pioneer)方面に行くルートとしては、2車線の幹線道路A3を行くべきだと思いますけど、A3を外れて北に向かったC841は、そのほとんどが山の中の砂利道なんです。


タスマニアに限らず、よく知らない土地を車で旅行しようと思っていらっしゃる方は、事前の情報収集は非常に重要です。特にオーストラリアでは、電波が届かない場所も多いので地図サービスそのものが利用出来なかったり、助けを呼ぼうにも電話が通じなかったりします。どうぞ気をつけて旅行してください。

お亡くなりになった若いカップルは、本当にお気の毒でした。


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