2025年5月16日

娘の卒業式の後に行ったのは..

うちの夫の4連休2日目の昨日、私達は娘の大学院の卒業式に行きました。

娘は昨年のクリスマスイブの日に、修士課程の卒業に必要な全ての課題と研修を終えまして、正式に臨床心理士として登録された現在はクリニックに勤めています。昨日の卒業式は、一つの区切りとして、そして8年間頑張って達成したことを評価する機会として、とても大きな意味のあることでした。

このブログでも度々話題にしましたが、うちの娘は小学校の高学年では抜毛症、ハイスクールでは摂食障害を初めとする様々な不安障害の症状で苦労しまして、ハイスクール最後の2年間はパニック障害でも苦しんだんです。

高校の卒業資格と大学入試を兼ねるVCE試験では、試験を受けに行くこと自体が大変だったんですけど、試験を終えた頃からは家から出られなくなっていましたので、ハイスクールの卒業式には行けませんでした。

メルボルン大学に進学することが決まってからは、私と二人で数カ月かけて大学まで通学出来るようになるための練習をしたんです。もちろん、薬の助けを借りて、心理カウンセリングを受けながらです。最初の日の練習は、家から出て近くのバス停まで行って帰るだけでした。そういうレベルだったのですよ。

電車やトラムに乗ることが最も困難なことでした。大学が始まる頃までには、何とか大学まで行けるようになりましたけど、最初の頃は私が付き添って行っていたんです。

今から8年前のことです。

3年間の学士課程はメルボルン大学で履修しました。その後のオナーズ(Honours)と呼ばれる優秀学士課程は、メルボルン大学では選考にもれてしまいまして、スウィンバーン工科大学の理学部に編入したんですが、その年ですよ。新型コロナが始まったのは。

結局、スウィンバーン工科大学に実際に通ったのは数日だけでした。何もかもオンラインで行うことになりました。大混乱の中、何とか優秀学士課程は終えたんですが、この後がさらに大変でした。

娘は修士課程も学ぶ必要があったんですけど、世の中は新型コロナで大混乱。メルボルンは世界最長のロックダウンになりましたし、大学も混乱状態でした。修士課程を履修するには就労経験が必要だということもあって、娘は1年間大学を休んで働くことにしたのです。結局2年間働くことになりました。

まだ新型コロナの混乱が続く中、修士課程の選考に最初に合格したのがラ・トローブ大学でした。ラ・トローブ大学はヴィクトリア州の公立大学で、世界中のすべての大学のトップ1パーセントに入っている大学です。そこの大学院の課程で2年間勉強して、ついに卒業を迎えたわけです。

本当によく頑張りましたよ。8年前の娘とは別人のように強くなり、今では自信にあふれています。卒業証書を抱えて微笑む娘を見て、お母さんはとても誇らしい気分でした。


大学の卒業式はどんなに時間がかかるんだろうかと心配していたんですけど、卒業式は学部や専門課程などによって分けて行うらしいですね。娘の卒業式は、博士課程を終えた人達を含めて卒業生が140人ほどしかいませんでしたので、思ったよりも早く終わりました。

それにしても、オーストラリアの卒業式というのは、出席する人達の服装がカジュアルなので気楽でいいです。うちの夫なんて、入るちゃんとした服が無いと言って、いつも仕事に来て行く黒いズボンにユニクロの格子柄の半袖シャツを着ていましたよ。靴も仕事で履いている安全靴でした。

半袖シャツでは寒いので上に革ジャケットを着ていましたけど、そんな格好でも全然目立ちません。ドレスアップした人達もいましたが、スーツにネクタイを締めているような男性はほとんどいませんでした。

卒業生はローブを着ているので下に着ている服はほとんど見えないんですが、私はうちの娘の足元を見てびっくりしました。汚れた黒いスニーカーを履いていたんです。


「こんな晴れの日に、なんでそんな靴を履く?」「その靴しか持っていないの?」「働いているクリニックへはどんな靴を履いて行っているの?」「もうちょっとマシな靴を買ってください!」

ステージ上で卒業証書を受け取る娘の、足元が気になるお母さんなのでございました。


ところで、卒業式からの帰りに、うちの夫が行きたい所があると言いました。ラ・トローブ大学から10分ほどの距離でしたから、私が運転して行きました。

行ったのは、夫が勤めるツールショップ会社の一つの店舗です。何度も応援に行ったことがあって、知っているスタッフもいるお店ですが、別の場所に新しくオープンしたので見に行きたいと言うのですよ。やっぱり、この連休中も仕事を完全に忘れることは出来ないわけですね。

お店に入るとすぐにうちの夫に気付いたスタッフの皆さんといろいろ仕事の話をして、店内を全部見て回る夫に私も付き合いました。夫の店には無い防犯機能付きの戸棚やゲートや、盗みにくいお店の配置などに感心していましたよ。

早く自分の店のスタッフに教えたくてウズウズしているのが分かりました。4連休を楽しみにしていましたけど、4連休が終わるのも楽しみにしているのは間違いないです。

そういう人です、うちの夫は。


お帰りの前に1クリックを!



0 件のコメント:

コメントを投稿