私は3人の会話について行けないことがよくあります。語彙や聞き取り能力の問題がありますので。
息子と娘は、私と話す時には日本語で話そうとしてくれます。夫は、息子や娘以上に語彙が限定的ですけど、日本語で話してくれることはあります。
この夫と私の日本語会話がですね、自分でも話していて不自然だなと感じるんですよ。何故なら、私達の会話は教科書的丁寧語日本語会話になることが多いからです。
「おはようございます」「ありがとうございます」「◯◯していただけませんか?」といった具合に、「です・ます・ございます」という会話になるんですけど、これに尊敬語や謙譲語が入るんです。
先日、義母(夫の母親)の家に行った時のことです。早朝に献血に行った夫と何時にどこで落ち合って行くかということで連絡を取り合っていたんですが、夫が献血センターの近くで義弟と偶然会ったので、家に帰る義弟の車に乗せてもらって行くと電話をして来ました。
「じゃあ、私一人で行けばいいのね?」
「はい、そうです」
「オッケー、じゃあ10時頃に家を出るわ」
「そんなに早く行かなくてもいいです。僕らは11時くらいにここを出ますから…」
「じゃあ12時くらいに着くように行くわ」
「はい、かしこまりました!」
かしこまりました?
そんな言葉を思いついたのは大したもんですけど、「かしこまりました」というのは相手の要求を理解していることを伝える言葉ですよねえ?夫は、単に「分かった」という意味で使ったと思いますが、この文脈で使うのは違和感があります。
しかも自分の妻に、最上級の敬意を表す謙譲語を使うというのが、めちゃくちゃ違和感あるんですけど。
しかし、うちの夫の日本語には良くある話なのでございます。
夫が私の日本語に合わせて普通の日本語で会話すればいいのにねえ、私が夫の教科書日本語に合わせて丁寧語や謙譲語を使って話すのは、ちょっとヘンだといつも思うんですよ。言葉の使い方が間違っている場合も多いけど、いちいち間違いを指摘したりしませんから、ヘンテコ日本語会話が続くのです。
夫は、以前は仕事で日本語を使っていたんですが、今は私と話す時しか使いませんから、どんどん普通の日本語を忘れています。
私の日本語もレベルが落ちています。先日メルボルン領事館に行った時には、自分で話しながら自分の日本語がたどたどしいと自覚しました。
領事館の方と話しながら、大人の日本人が話す普通レベルの語彙が時々出てこないので、その部分を英語の単語で誤魔化そうとして、文法もヘンテコな日本語になったりしました。
普通レベルの日本語を話す機会が滅多に無いのでね、スラスラと言葉が出て来なくなっているのですよ。このブログを書いていなかったら、もっと日本語を忘れていたでしょう。
一方、英語の方もレベルが落ちています。最近家族以外と話す機会が減っていますので、英語もスラスラと出て来なくなっているんです。家族とはいつも日本語で話すので、ほとんど英語を話していないからです。
日本語の読み書き能力は維持しているのと同様に、英語も読み書きは大丈夫なんですけど、スピードが必要な「話す」能力が落ちているわけです。
もっと話す機会を増やさないと、さらに落ちて行くでしょう。老化も拍車をかけてくるでしょうしね。
0 件のコメント:
コメントを投稿