うちの息子と娘がお料理を作ると言うので、我が家に集まることになりました。
義母はヒールズビル(Healesville)というヤラバレーの町の外れに住んでいます。我が家とは車で1時間ちょっとの距離です。遺伝性の黄斑変性で目が見えなくなっていますので、パートナー(事実婚の夫)が車を運転して二人でやって来ましたが、このパートナーにも健康問題があるんです。
このパートナーが心臓の問題で病院に運ばれたのは2月のことでした。ちょうどドバイ在住の義妹(夫の妹)が一時帰国していた時で、うちの娘の大学院の卒業祝いも兼ねて家族が集まることになっていた直前でした。家族の集まりは中止になりました。
しばらくして一度だけ会った時には顔色も悪かったのですが、昨日は顔色も良くてとても元気そうでした。あれなら車の運転も心配無さそうです。義母はいつものように元気いっぱいで、大きな声で誰よりもよくしゃべりました。
さて、お昼ご飯ですが、息子がラザーニャ(一度作ったことがある)とシーザーサラダを作りました。デザートは、娘が私のケーキ型を持って帰って作って来たブラウニーとブルーベリー入りのベイクトチーズケーキでした。
写真を撮ろうと思っていたのに、すっかり忘れていました。
下の写真は、昨年息子が作ったラザーニャです。昨日も同じレシピを使って作りました。
息子は最近よく料理をするようになっているんですが、まだまだ経験が足りていませんから「コモンセンス」(常識、普通に考えたら分かる分別)というのが料理に関しては無いようで、完璧にレシピ通りにやろうとするのでキッチンがものすごいことになっていましたよ。
「息子のラザーニャ作り大変記」にも書きましたが、ラザーニャのミートソースを作るのにめちゃくちゃ時間がかかるんです。今回はレシピどおりに潰してあるトマトの缶詰を使っていました。そのレシピには1時間半蓋をして煮込んでから蓋を取って煮詰めると書いてあるようなんですけど。
みじん切りの野菜と牛ひき肉を炒めた後で2時間も煮る必要はないんですよ。私はコモンセンスというのを教えて、ついでに私が勧めたパッサータを使う利点も再び力説し、蓋をずらして煮込むように言ったんですが、レシピ通りに出来なくて不満だったみたいです。
ちなみに、パッサータというのはトマトの裏ごしピューレです。加熱済みなので水分が減っていてトロッとしています。ミートソース作りには、私はこれを使います。
シーザーサラダのレシピには、ドレッシングを作るのにフードプロセッサーを使えと書いてあったようです。フードプロセッサーを出したものの使い方が分からないので私に聞きましたから、それでドレッシングを作ろうとしていることが分かりました。
「アンタね、そんな物を使うと後片付けがもっと大変になるわよ!ボウルに材料を入れて泡だて器で混ぜればいいのよ」と教えたんですけど、これもコモンセンスの問題です。
経験不足のために時間配分が悪く、サラダに入れるゆで卵だとかベーコンだとか早めに準備しておけたことを直前にやり始めたので、キッチンはますます大混乱状態になっていました。
そこに、クラヴ・マガのトレーニングを終えた娘がやっと到着してテキパキと手伝い始めましたので、何とか軌道に乗りました。
ラザーニャはゆるゆるでしたが美味しかったです。ミートソースをもっと煮詰める必要がありましたね。シーザーサラダは絶品でしたが、山ほどのドレッシングが残っています。
デザートは、娘が作って持って来たブラウニーとブルーベリー入りのベイクトチーズケーキでした。ブラウニーというのは、ずっしりと重い濃厚なチョコレートケーキですが、娘が作って来たのは火が通っていなくて真ん中あたりはドロっとしていました。串を刺してチェックしなかったんですかね。レシピよりも砂糖を減らしたと言うのに強烈に甘過ぎましたから、アメリカ人のレシピを使ったんではないでしょうか。
木曜日に私が作ったチーズケーキと同じになってしまったとがっかりしていたブルーベリー入りのベイクトチーズケーキは、私が作ったものとは随分違いました。娘が作ったのはタルトのようにビスケット部分が底だけではなくてサイドにもあって、私のと同じ20センチのケーキ型で焼いていましたが、高さが7センチくらいありました。
上にはクランブルも乗っていて、見た目は素晴らしいのですけど、とにかく甘くて重いのですよ。これもまた、アメリカ人のレシピを使ったんではないでしょうか。アメリカのレシピは、砂糖をたくさん使うのが多いですからね。
私は自分の超簡単バージョンのチーズケーキの方が好きです。甘さひかえめだし。
木曜日から胃の調子がおかしくて、おかゆを食べてもゲップを連発するような状態が続いていた私は、金曜日の午後からはほとんど何も食べていませんでした。
昨日のご馳走は食べられないかもしれないと心配していたんですよ。特にラザーニャはね、お肉とチーズがたっぷり入っていますから、弱っている胃に良くないでしょう。ケーキもそうですけど。
息子と娘がせっかく作ってくれたので、少しだけゆっくり食べましたら何とか食べることが出来ました。ゲップは出ましたけど胃は痛くならなかったです。何でも美味しく普通に食べられれるのは、ありがたいことですよ。
まあとにかく、義母との昼食会はにぎやかで楽しかったです。娘は夕方から用事があると言ってすぐに帰りましたので、文字通り山のような洗い物とキッチンの片付けは、息子が一人でやりました。
料理も片付けもしなかったお母さんには、「何もしない」というのが最大のプレゼントでしたね。
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