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2025年5月12日

働き過ぎとメンタルヘルス問題

メンタルヘルスの問題は、以前に比べると理解されるようになって来ていますが、ある日本の女優さんが先日公表された「双極性障害」という病気はよく知らない方もいらっしゃるでしょう。以前は「躁うつ病」と言われていた病気です。

力がみなぎって気分が高揚して活動的になる「躁状態」の時期と気分が落ち込んでやる気が出なくなり外出も出来なくなったりする「うつ状態」の時期を周期的に繰り返す脳の病気です。

珍しい病気ではありません。世界的には100人に1人がなると言われているそうですし、俳優、ミュージシャン、アーティスト、小説家など、芸術的な仕事をする人にはとても多いです。歴史上の有名人物にも大勢います。「躁状態」の時に目覚ましい才能を発揮するからでしょう。

病気とは気が付がつかずに、それがその人の性格だと思っている場合も多いと思います。私も、うちの夫はそういう性格だと思っていましたから。「うつ状態」になってから気が付いて診断されました。

双極性障害には、Ⅰ型とⅡ型の2種類があります。

「あの人がこんな言動をするなんて」「人が変わってしまった」と周囲の人がびっくりするような「躁状態」になるのがⅠ型です。普段では考えられないような浪費をすることも特徴の一つです。高額な買い物をしたり、全財産をギャンブルや投資につぎ込んだり、性に奔放になってトラブルを起こしたり、会社の上司と喧嘩をしてクビになったり。家族や周囲の人にも大きな影響が出ます。

「躁状態」が軽いのがⅡ型です。軽いか重いかは判断が難しい場合もあるでしょう。うちの夫はⅡ型だろうと私は思っていますが、そう診断されたわけではありません。もしかしたらⅠ型だったのかもしれませんが、薬のお陰で安定しています。しかし、気分が高揚する時期と落ち込む時期の波は今でもあるのです。

力がみなぎって活動的になる時期が必ず来ます。とても元気で明るくて、良いアイデアをいろいろ思いついたりして活動的になりますから、他人から見れば好感が持てる感じなんですが、長年一緒にいる私には「注意報発令」です。

必ずその後に「うつ状態」になるからです。

「うつ状態」が何ヶ月も続いたことがありました。その時は仕事も辞めてしまいましたから私達は経済的に苦労しましたし、暗く落ち込んで何もしないお父さんというのは子供達のメンタルヘルスにも影響しました。もちろん私にも影響しましたけど、私は頑張るしか無いのですから頑張ったんです。

ここ数週間、うちの夫はちょっと元気過ぎました。仕事が休みの日にも仕事に行っていました。身体を休めないと口唇ヘルペスでは済まなくなるぞと思っていたんですけど、木曜日の夜に活気がなくなっているのに気づきました。

金曜日の朝には確信しましたよ。「軽い躁状態」は一日のうちに消えていました。「うつ状態」へ変化し始めています。今朝もしんどそうでしたが、これまでの経験から判断すると、ひどい「うつ状態」にはならずに普通の状態に戻りそうな気がします。


皆さんのご家族の中に、周期的に激しく気分の違う状態を繰り返している方がいらっしゃったら、きっといろいろご苦労されていると思います。

うつ病かもしれないと思っている方が、実は双極性障害である場合があります。治療薬が異なりますので、正しく診断されないと症状が改善されません。双極性障害については、このウェブサイトの情報が分かりやすいと思いますので、参考にしてみてください。

双極性障害に限らず、心の病気については厚生労働省が運営する「心の情報サイト」や若者向けの「こころもメンテしよう」も大変役に立つと思います。

病気になったら、まずはその病気について知ることが大切ですからね。近年は治療法も治療薬も研究が進んでいます。それは、身体の病気だけではなく心の病気(脳の病気)についても言えることです。

うちの家族は、4人全員がメンタルヘルスの問題がありますが、現在は皆んな普通に暮らせています。

これをお読みの皆さんの中には、ご自分や身近な方のメンタルヘルスの問題でお困りの方がきっといらっしゃると思います。適切な治療を受ければ改善出来るということをお伝えしたいです。


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