冷たい雨が降る寒い一日だった昨日、私はひどい睡眠不足でした。久しぶりに睡眠薬を飲んだのですが、3時間ほどしか眠れていませんでした。
うちの夫にとっては、昨日は4連休の最終日でしたが、連日忙しく活動したせいで大変疲れていましたから、朝寝をした後はテレビを見て過ごしていました。
午後3時頃だったか、夫が勤めるツールショップの同僚で親しい友人でもあるCさんから、「レ・ミゼラブルのチケットが2枚あるんだけど行きたい?」というメッセージが届きました。
Cさんとパートナーさんは金曜日の夜に「レ・ミゼラブル」を観に行ったんだそうですが、Cさんもパートナーさんもそれぞれチケットを2枚買ってしまっていて、間違って買った土曜日の分を買ってくれる人を探していたらしいのですよ。
夫に行きたいかと聞かれて、私はひどい寝不足でしたから10秒くらい悩んだんですけど、めったにない機会ですからね、行くことにしたのです。出かける前に何か食べてから行きたいと夫が言うので、大急ぎで晩ご飯を作って食べました。
昨日は息子が私のカローラを使っていたので車がなくて、駅まで雨の中を歩いて行くのが嫌だったので、電車ではなくてウーバー(タクシーのようなもの)で行くことにしました。運賃を安くしようとウーバー・プールというのを使いました。目的地が近い人と相乗りするサービスですが、
これはオススメしません!
「レ・ミゼラブル」の上演場所は、全豪オープンテニスが開催される場所として有名なロッド・レーバー・アリーナだったんです。相乗りした人の目的地は確かにアリーナから近かったんですけど、その目的地近くでデモ行進があったとかで警察が出ていて、道路が大混雑していました。
車はほとんど動かないという超ノロノロ状態で、ウーバーのアプリに「3分間全く動いていませんが大丈夫ですか?」というメッセージが送られて来たほどでした。
1時間半も前に家を出たのに、私達はもう少しで開演に遅れるところでしたよ。相乗りしていなかったら30分以上前に着いていたでしょう。
私はミュージカルの舞台だと思っていたんですが、アリーナの中に入ったら舞台らしきものの向こう側にオーケストラがいたので、コンサートだと分かりました。着いてから調べるのもどうかしていますが、昨日のイベントは初演から40周年を記念して行われているコンサートの世界ツアーだったんです。
出演者の皆さんが、演じる役の衣装を着て歌を歌うわけですが、ジャン・バルジャン役はアルフィー・ボーさんで、ジャベール役がマイケル・ボールさんだったので私は感激しました。お二人とも世界的に有名な歌手(ミュージカル俳優)です。
アルフィー・ボーさんは「イギリスがもっとも愛するテノール」とも呼ばれている方で、25周年記念コンサートにもジャン・バルジャン役で出演されました。歌唱力がすごいです。
マイケル・ボールさんは、初演時にマリウス役をされた方で、数多くのミュージカルに出演されています。優しく温かい歌声というイメージでしたけど、ジャベール役では歌声が違っていました。かの有名な「星よ」(Stars)を歌い終えた時には、割れんばかりの大歓声がアリーナに響き渡りましたよ。
出演者の皆さんは、どなたも素晴らしかったのですが、マリウス役の代役を務めた方が私にはちょっと残念でしたね。やはり役のイメージというのがあるでしょう?その代役の方の歌唱力は素晴らしかったのですけど、背が低いアジア系の方だったので、マリウス役には不向きだと感じたのです。
あと、音響にちょっと問題がありました。音が大き過ぎたと思います。それと、うちの夫は照明が客席に向けられて目に入るのを嫌がっていました。
私達の座席は舞台のほぼ真正面で比較的前の方だったんですけど、それでも舞台からは遠くて出演者の顔はよく見えません。舞台の両側にある大きなスクリーンに出演者が映し出されるのですが、目が悪い夫にはそれも見えなかったでしょう。
ちなみに、ロッド・レーバー・アリーナというのはこの広さですから。
さて、7時半に始まったコンサートは、第一幕が終わった時点で9時でした。
「あなたは明日は仕事だから帰りたかったら帰ってもいいのよ」
「いや大丈夫」
「第二幕が終わるのはきっと11時頃になるわよ」
「いや大丈夫」
「9時って私達が寝る時間を過ぎてるわよねえ」
「ヒロコが帰りたいなら帰りましょう」
「そう?じゃあ帰りましょう」
ということで、私達は第一幕だけを見て、ロッド・レーバー・アリーナを後にしたのでした。最後まで見たい気持ちはありましたけどね。
駅までの道は薄暗くて、遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」で目が見えなくなって来ているうちの夫には道が見えません。夫は懐中電灯で足元を照らしながら、傘を杖代わりにして左右に動かしながら歩き、私が「そこに水たまりがあるぞ」「そこは段になっているぞ」と教えながら歩きました。
目の前をネズミが横切った時にはびっくりしましたが、夫には見えていませんでした。
ロッド・レーバー・アリーナの近くのスタジアムではサッカーの試合が行われていましたよ。地響きのような歓声が聞こえました。
リッチモンド駅に付いた頃は人影もまばらだったんですが、出発時間の18分も前に駅のホームに着いた電車に座って待っていると、ものすごい群衆がやって来て、電車はあっという間にすし詰め状態となりました。
眠くて眠くてあくびが止まらない私。座席に座ってすぐに居眠りを始めた夫。やっぱり「レ・ミゼラブル」を最後まで観るのは無理でしたね。しかも、ロッド・レーバー・アリーナを埋め尽くしていたあれだけの人数が一度にアリーナから出てくれば、道路も電車も大混雑になって、私達が家に着くのは12時を過ぎたでしょう。
第一幕だけ観て帰ったのは正解でしたよ!
それにしても、うちの夫は暗いとほとんど何も見えないらしいので、夜に出かけるのは難しそうです。
昨日は雨のせいで傘を持っていたから杖代わりに出来ましたけど、これからはどこに行くにしても杖を必ず持参しないといけないと思いました。
それと、映画にしても観劇にしても、暗い場所で何かを見るというエンターテイメントは、夫にはあまり楽しめるものではないことを忘れないようにしないといけません。
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