まだ日本で暮らしていた頃、車を運転していて「あれ?もうこんな所まで来ている」と思うことがしょっちゅうありました。どうやってそこまで運転して来たか記憶にないのです。
それに似たようなことは、若い頃にも時々起きました。はっと気がつくと、それまでしていたことが思い出せなかったりしたんです。ついさっきのことなのに覚えていないのですよ。
ショッピングセンターで買い物をして、駐車場に出たら車をどこに停めたか思い出せなかったことも何度かあります。車を停めた記憶がないんです。何とか思い出そうとしても、文字通り頭の中が真っ白で思い出せないんですから焦ります。
断片的な記憶をたどりながらあっちへ行ったりこっちへ行ったりして探しましたが、その記憶は別の日の記憶と混同していたりしました。そうなるとパニックになるんです。駐車場は広いとは言っても私はいつも同じエリアに停めますから、列を順番に見て回って見つけましたけど。
最近は停めた場所を意識して覚えるようにしていますから、そういうハプニングは無かったんですが、一昨日の午後のことです。夫をお葬式に送って行った帰りにスーパーに寄ったんです。そして、トロリー(ショッピングカート)を押しながら車を停めたと思った場所に戻ると、そこに私のカローラはなかったんですよ。
「あれ?ここに停めたはずなのに…」とキョロキョロ見回していると、誰かが「あなたの今の気持ち、分かるわよ!」と言いました。
振り向くと、私と同じようにトロリーを押しながら向こうから近づいて来た私と同じくらいの年齢の女性がニコニコして言いました。
「私にも経験があるのよ!」
「どこに停めたか思い出せないんです…」
「写真を撮っておくといいわよ、停めた場所の!」
「私これが初めてじゃあないんです…」
そして話が始まったんですよ!
「あなたね、空港の長期駐車場で車を停めた場所を忘れたことある?」
「うわっ!それは悪夢だわ!」
メルボルン空港の長期駐車場というのはですね、先日クイーンズランドのポートダグラスに家族旅行に行った時にも利用しましたけど、それはもう広大なんです。
駐車場の中に下の写真のようなバス停がいくつもあるんですよ。車を停めたところから一番近いバス停でシャトルバスに乗って空港まで行くようになっています。写真のバス停は「B」ですけど、私達が利用したのは「H」でした。
駐車場はアルファベットと数字で区分けされていて標識が立っていますから、車を停めた場所の記号と番号を覚えておけば迷子になるようなことはないんですけど。
「私ね、しょっちゅうブリスベンに行くから長期駐車場を利用しているんだけど、ある時メルボルン空港に戻ったら、どこに車を停めたかを思い出せなくてね、本当に怖かったわよ!(「It scared the SHIT out of me!」とおっしゃいました。)」
それは怖いわ…
あの広大な駐車場で車を停めた場所を覚えていないとパニックになりますよ。写真を撮っておいた方がいいです。
その女性がどうやって自分の車を見つけたのか、そこまでは聞きませんでした。私は自分の車のことで頭がいっぱいでしたからね。
私のカローラは、停めたと思っていたのとは別の列の同じような場所にありました。ショッピングスクエアの駐車場はそれほど広くないので、見つけるのは難しくないですけど、頭の中が真っ白で記憶がないという状況は怖いですよ。
私は子供の頃の事故で頭を強く打っているので、そのせいではないかと思うんですが特定の時期の記憶が全く無いんです。脳の記憶のメカニズムに何らかの障害が起きたんじゃあないかと思っていますが。
これから歳を取ると記憶能力は低下するわけですから、気をつけないといけません。これを忘れたら困るというものは、写真を撮っておかないと!
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